二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン [Sound Girl]  ( No.55 )
日時: 2012/05/20 13:45
名前: ルリ朱雀& (ID: J/cl5oqb)

 28話 キャプテンの試練




 風丸がキャラバンをぬけた。
 皆に衝撃が走る。
 それでも皆は練習をする。
 しかし……
 円「サッカー出来ない。」
 円堂は責任を感じていた。


 円堂は屋上で、自分の無力を嘆いていた。
 そんな円堂を心配そうに、皆見ていた。


 立向居が円堂と一緒に特訓をしようと来たが、あの状態だ。
 皆、言葉を濁す。
 秋がフォローする。立向居が、伝言を残し去って行った。

 円堂の元に夏未が来る。
 夏「立って、私のシュートを受け止めなさい!!」
 しかし、円堂はそんな気力はなかった。


 由「秋達。何してるんだい?」
 休憩している由梨が聞く。
 秋「円堂君に…。」
 そういい、目を伏せ、屋上を見る。
 由「……、キャプテン…さぁどうしてあんなに、落ち込めるんだろう。私なら、ボールに全部ぶつけるのに…。」
 秋「円堂君はきっと、こんな気持ちでサッカーしたくないんだと、思う。だから、あぁやって…。」

 その言葉を聞き、由梨は密かに思う。
 キャプテンが羨ましいと…。
 自分は、容赦なく切り捨てる。瞳子監督のように…。
 やる気のないものは、やる…守る資格など……!!
 塔「由梨っ!!練習始まるぞぉ!」
 由「今行くっ!」
 思考を中断し、踵を返す。
 しかし、どこか頭で思っていた。
 あの子は、こんな気持ちだったのかと…。


 皆、練習に身が入っていない様子だった。
 夏「鬼道君だけね。こんな時に動じないのは…。」


 練習に身が入らなかった。
 他の事を考えて、ボーっとする。
 少なくとも、あの事を考えてる。あの日を、あの時を…—-——
 頭を振る。
 だめだ。今はあの事を、考えるな!


 ——深夜———

 いつものように、夜風に当たり頭を冷やしていると、栗松がキャラバンから降りてきた。
 咄嗟に身を隠す。
 止めた方がいいのかと迷ったが、止めても無駄だと思い、行かせた。


 —-翌朝———

 栗松が、手紙を残しキャラバンを去った。
 1人、1人と去っていく。
 あぁ、あの時のようだ、と由梨は思った。

 円堂はその日も、屋上に。
 ただ、そこにいる。

 瞳子監督が遂に、円堂をメンバーから外すと言う。
 鬼道に新しいキャプテンになれというが、鬼道はそれを断った。
 鬼「俺達のキャプテンは、円堂だけです!あいつは必ず、立ち上がります!」
 全員の顔を見回す。
 瞳「明日、ここを去るわ。ついてこないというのなら、新しいメンバーを探すだけよ。」

 秋が鬼道に、ボールを渡す。
 鬼道は、ボールを受け取り頷く。


 秋「見て、円堂君。グラウンドの皆を…。」
 グラウンドに目を向ける、円堂。
 立向居が、鬼道達のシュートを受け、マジン・ザ・ハンドをやろうとするが、何度も失敗する。
 しかし、諦めず立向居はやろうとする。
 立「諦めない!!諦めるもんかっ!!!」
 円堂の目に、ふと力が戻る。
 鬼・一「ツインブースト。」
 立「マジン・ザ・ハンド!」
 立向居がボールをとる。瞬間、円堂が立ち上がる。

 円「皆、迷惑かけてすまなかった。俺っ、諦めない!」
 鬼「雷門のキャプテンは、お前しかいない。」
 皆が頷く。
 立向居が、自分も一緒に戦わせて下さいと言った。
 監督は、許可した。

 —数日後——

 吹雪が、帰ってきた。
 吹雪が心配をかけたね、と言う。
 由「!!!」
 一瞬、目が光ったのを由梨は、見逃さなかった。
 ふと、瞳子監督の携帯が鳴る。
 響さんからだった。
 沖縄に炎のストライカーと呼ばれる人がいるらしかった。
 円「まさかっ、豪炎寺!!」
 鬼道と顔を見合わせる。
 円「よぉしっ!!待ってろ。沖縄っ!豪炎寺!!」