二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン [Sound Girl] ( No.57 )
- 日時: 2012/05/20 14:43
- 名前: ルリ朱雀& (ID: J/cl5oqb)
- 参照: GOSICK OP Destin Histoire
30話 炎のストライカー&セイルーン
雷門イレブンは、沖縄に着いた。
着いたそうそう、各自で聞き込みをする。
一之瀬は、リカに振り回され、春奈と木暮は道行く人々に聞き、壁山と目金は、なんだか…女性に聞き、鼻を伸ばしている。
円堂・鬼道・立向居は、土方に会う。
塔子と秋は、何やらナンパ??され、塔子が怒り、ザ・タワーを放つ。
一之瀬は、まだまリカに振り回されている。
一方、土門・吹雪は、赤い髪の少年、南雲晴矢と名乗る少年に会い、南雲は自身が、炎のストライカーだと名乗る。
…その頃……
由「暑っ。」
由梨は1人で、聞き込みをしていた。
どっちかっていうと…、
「あら、由梨ちゃん!」
店先のおばちゃんが、由梨に話しかける。
由「…どうも、お久しぶりです。息吹さん。」
息「ふふっ、サッカーまた始めたのねェ。聞いたわよぉ、神楽から!ところで、神楽、あの子元気?色々と心配なのよ。今は、由梨ちゃんが此処にいるから…。」
由「いぇ。こちらこそ、神楽を厳しく育てたおばさんに感謝しますよ。」
という感じに、知り合い、顔見知り、姉さんの友達など人脈を使い調べる。余談だが、神楽の母は単身赴任で沖縄に店を開いている。
由「ふぅ、やっと解放された。大人というのは長話が好きだね。」
あきれた口調だが、口には笑みがひろがる。
ふと、足を止める。
〜♪〜〜♪〜♪♪♪〜〜〜〜〜〜
耳に、いつか聞いた、ここには居ない筈の者の声が聞こえた。
反射的に、声の聞こえる方に走る。
〜〜♪〜♪♪〜〜
この声は、この歌は、あの子の……!!
いつの間にか、森に入っていたらしく、ふと、目の前が明るくなる。
〜♪〜〜♪〜
森の中にポツンと、1つだけ木がない所があった。
その場所で、少女…否少年が歌っている。
記憶の糸をたぐり寄せるように
パズルの隙間を埋めてくように
語り継がれる 運命にも似た
長い道のりの先にある Maintenant(メノン)
一つ一つの刹那に刻まれた
揺らぐことない La clef a verite(ラ クレ ア ベリテ)
手招きされるように 近付けば見える謎
知らず知らずに巻き込まれて行く
まだ知らない世界 新しくめくる度に
解き明かされる確かな Histoire(イストワール) Ah
声がふと止まる。
由梨と少年の視線が合う。
少年の瑠璃色か、群青色の瞳に微かに影が差す。
?「……誰?…」
少年の口から紡がれた言葉に、由梨は驚く。
由「…えっ。…ラズリ…冗談はよせ。」
?「ラズリ?冗談も何も、俺は、セイルーンだ。」
由「セイ…ルーン?…。」
由『いや。どう見ても、ラズリだ。どういう事だ?』
セ「君は、雷門?」
セイルーンは、由梨に訊ねてきた。
由「そうだけど。」
セ「……そう。雷門。」
おかしい。どう見ても、ラズリだ。
だが、ラズリはセイルーンと名乗る。
どういう…。
ふと、セイルーンの胸元で紫色の何かが光る。
由「!!!」
あれはっ?!!
だとすると、ラズリは…。
………………………………
そうか。とすると、時が解決するか…否か…。
賭けだな。
セイルーンは、黙り込んだ由梨を見る。
どこかで、見たような…。
思い出せない。
頭が…。
セ「っっっつ!!」
頭を抱え込むセイルーンを見て、由梨は、
由「ラズリ…。いや、セイルーン。思い出せ。お前には、守る者がいるだろう?」
セ「??!」
セイルーンは、頭を抱えうずくまる。
由梨はそれだけ言うと、立ち去ろうとする。
セ「…誰だ?お前は、俺はお前に…。」
そこで、セイルーンは力尽きた。
由「思い出せ、ラズリ。お前は、大切な人を忘れている。今は、あの子の傍にいるべきなのに。」
由梨は、ため息をつき、踵を返す。
由「キャプテンが会いたがってるよ。」
由梨は、暗がりに向かい言う。
微かに何かが、動いた。
由梨が、皆の所に戻った後は、色んな事があった。
炎のストライカーだと思った、南雲晴矢はエイリア学園のプロミネンスのキャプテンだった。
炎のストライカー探しは、ふりだしに戻った。
セ「うぅ?」
セイルーンが、目を覚ますと、
グ「大丈夫か!セイルーン?」
セ「グラン?!いっつ!!」
グ「あまり、動かない方がいい。…でも、どうしたんだい。あんな所で倒れて…。」
セイルーンは、言葉を濁す。
セ「いや、なんかさ。俺の事、ラズリって呼んでた…。」
グ「ラズリ?誰が?」
セ「雷門の女子。俺、よく分からないけど拾われて、ここ(エイリア学園)にいるけどさ、ずっと思ってるんだ。ここは、俺がいるとこじゃないような…。何か、大切な何かを忘れているような…。」
グ「……ゆっくり、思い出せばいいさ。」
セ「そうだな。」
セイルーンは、また目を閉じた。
由「分かった。ありがとう。」
?『どうって事ない。自分も心配で、あの子が日に日にやつれていくの、見れないから。』
由「じゃあ、ラズリは任せて。うん。じゃ…。」
由梨は、電話を切る。
そのまま、何かを考え始めた。
ふと、誰かが来た気配がした。
グ「君?セイルーンのいってた子って…。」
由梨は、視線をグランに向ける。
由「……なんの事?」
グ「あくまでも、沈黙を突き通す…か。」
両者互いに譲らず、沈黙で睨み合う。
グ「……君は、セイルーンと会った事があるのか?」
由梨は、答えない。
グ「まぁいい。けれど、俺達の邪魔はしないでよね。」
そう言い残し、グランは去って行った。