二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀ノ兎ハ、白銀ノ月デ。 ( No.5 )
日時: 2012/03/23 19:58
名前: 白桜 ◆kAH0UBwdhE (ID: OVwF6u9h)

プロローグ、輝ク月ノ兎タチ。

いつもの、ある日。
「ふぁ〜」
「おはようアル!銀ちゃ…」
神楽が突然言葉を止める。
なんですか、俺の顔になんか付いてますか?
頭をがし、と掻くといつもと感じが違う。
「銀ちゃん、頭…ストパになってる…」
…ぇ?マジ?
あわてて鏡にダッシュする。

「マジか!マジでか!夢にまで見たさらさらストレートがここに!」
盛り上がってる俺とは逆に、神楽は変な顔をしている。

  ++

もう一つの、ある日。
「はよ〜」
「おはようではない。もう何時だと思っている。早い訳がなかろう。」
これだから、こいつは嫌いだ。
別にさ、昨日だって遊んで遅い訳でもないんだから朝くらい優しくしてくれても罰は当たらないと思うよ?
「そうと思って朝飯は作っておいた。なのにお前と来たら…」
あー、飲み過ぎたかな。
じゃなきゃ朝飯には下剤とか入ってるから食わない方がいいな。
朝飯なんて、作ってもらった試しがない。
「うん、ありがと。でも後で食べるわ。飲み過ぎたかも」
「酒の節度はわきまえろと言っているだろう。それで体などこわしたらどう……!」
体のことは考えず、星のために全てを賭ける人に言われたくない。
にしても、妙に優しいような。

  ++

「おい神楽ぁ、せっかく銀さんの夢が叶ったんだよ?もっと嬉しそうな顔しろよ〜」
「ん…だって銀ちゃん、なんか変アルよ?」
「馬鹿、それはなあ、銀さんがかっこよすぎて戸惑ってるんだよ。」
え、何この子。明らかに人を軽蔑した目だよ、何この子。
「そんなんだから、いつまでもプーなのヨ。ワタシはそんなこと言ってるんじゃないネ。」
じゃあ、どんなことだよ。人の喜びを素直に喜ばないで。
何ですか、なんにでも反抗したい年頃ですか?
「だから…あれヨ、よくある……嫌な予感、アル。」
「おっじょーさぁん?何いっちょまえに言ってくれちゃってんの?
 あ?インチキチャイナ娘の予感?そんなんどう信じろってーの!」
「そんなこというなら、知らないアル。後で吠え面かくなヨ。」
ふん、と鼻を鳴らして二度寝をしにいった。
しらねーよ、そんなの。どうせろくな事じゃねーんだよ。

…と思っていたら、本当にろくな事が起こらなかった。
そのことに気づいたのは、翌日昼前のこと。