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＊第6話＊〔捕獲成功〕※人間界・ポケモン界


珍しく朝早く、私は目覚めた。

今日は日曜日。やりたい放題の日。

そういえば、あの日から不思議な夢を見ていない。

——私はそう思いながら階段を下りた。


「おはよー、ゆかり、早いわねぇ。…後まだ朝食出来てないわよ。そこら辺散歩してきたら？」

母さんが私を珍しそうに見て言った。

私はしぶしぶ服に着替えて、ドアを開けた。

清々しい風、良い具合に照りつける太陽。

私の心がすっと軽くなった……・・ような気がした。


私は、桜の花びらで出来たピンクの絨毯をゆっくり歩いた。

「———もっと寝てりゃ良かった」

私はそこら辺にあったベンチに座って言った。


———すると、突然目の前に歪んだ空間が出来た。

「えっ、ちょっ、なっ、何っ？！」

私はベンチから飛び降り、ひどく驚いた。

そして、その空間から聞き覚えのあるような声がした。

「——……・・やぁっと見つけたぁ…さ、行きましょう」

私はびくっと身震いした。

「…・・ど、何所に行くの…・？」

「…怖い所じゃありませんよぉっ。彼方の理想の世界へ行くんですよぉっ」

その声は、少し焦り気味で言った。

私は、理想の世界……と、聞いて、少し行きたくなってきた。

「———ほ…本当に？」

「ええ。本当ですとも」

その声は自信ありげに言った。

そして私は、決心をし言った。

「——私を…私を連れてって！」

「了解です。それでは……」

その声は、空間を大きくし、私を優しく包み込むようにのみ込んだ。