二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【建て直し】テイルズオブクロニクル 〜始まりのストーリー〜 ( No.9 )
- 日時: 2012/03/29 22:00
- 名前: ショコラ (ID: sopKm/an)
第五章 忘れ去られた友達
—————『ヤット会エル、長カッタ。
約束、果たせるね?ショコラもう一人じゃないからね?』———————
ショコラ:・・・・・・・。
ユーリ:俺達が、その魔物を倒すのか?
村長:はい・・・よろしくお願いします。
ノア:その魔物の名前は?
村民:ウルフドラゴンです。
イアハート:聞いた事の無い名前ですね?
村民(女):私達が勝手にそう呼んでいるんです。
村長:お願いいたします。どうか・・・。
ノア:任せろ、必ず俺達がそいつを倒す。
村長:ありがとうございます!!ディセンダー様!!
ノア:じゃあ、準備が整い次第直ぐに出発だ!!
皆、準備が整い、ウルフドラゴンのいる場所へと出発した。
見送る村人達の囁きがショコラに疑問を抱かせる。
村民:村長・・・・本当に良いのですか?
村長:あぁ・・・良い・・・奴もさぞかし、幸せだろ。
村民:受け入れてくれるでしょうか?
村長:だが、其れが奴の『幸せ』だ。気にする事は無い。
その囁きを聞いたショコラは、歩きながら何か考えていた。
ショコラ:(奴・・・・?幸せ・・・・?奴って一体・・・誰の事?)
ユーリ:歩きながら考え事してると、転ぶぞ?
ショコラ:あ、うん・・・。ちょっと・・・・ね。
イアハート:何を考えていたの?
ショコラ:・・・・シブースト村の人達は何か隠してる。
ノア:んな、まさか!シブースト村の人達は皆良い人達だよ。
イアハート:そうだよ。皆が隠し事なんてありえないもん!!
ショコラ:この依頼、何か裏がありそう。
ユーリは、ショコラの肩に手を載せる。
ユーリ:其れはお前の思い込みだ。
ショコラ:そうで在りたい、でもそう思えないんだ。
ユーリはショコラの発言に耳を疑った。
ショコラの『思う』は、勘を示す言葉でもある。
ユーリ:其れはこの後何かが起こるって事か?
ショコラ:・・・・・。
ショコラは黙りこみ、其処から先は考えなかった。
本当に当たりそうな気がしたから。
ノア:着いたぞ。此処が目的地だ。
其処は森の中で一番拓けている場所だった。
ユーリ:ほぉ〜・・・森の広間だな。
ショコラ:・・・・・。
ショコラは、空を見上げた。
ショコラ:急いで終わらせよう・・・、午後は、大雨が降るかもしれない。
しかも、明後日まで止まないね。
ユーリ:そうなのか?
ショコラ:勘だよ。まぁ、天気に関してはよく外れる。
ユーリ:期待は持たないようにするよ。
ショコラ:それでお願い。
ショコラは、微かに微笑を見せる。
感情を少しづつ、表に出すようにしている。
ノア:ユーリ!!ショコラ!!二人とも構えろ!!
ショコラ:・・・・・・。
ユーリ:敵さんのご登場が近いのか?
ユーリは、鞘から剣を抜いた。
ショコラは、何時でも応戦と回避が出来る様に構えた。
ユーリ:ショコラ、お前は・・・。
ショコラ:今日は、補助と援護に回る。
今日のノアの職業は剣士だから。
ユーリ:さすが、バランスを保つのが上手いな。
ショコラ:でも、応戦が必要な場合は、何時でも応戦する。
ノア&ユーリ:了解!!
皆が構え、例の魔物が現れるのを待った。
すると、何処からともなく、鳴き声が響き渡る。
『ウオオオォオォォォオオォォォォォォォォ〜ン』
ショコラ:来る!!
三人:!!
『ドシッ』とゆう音を地面から鳴らし、翼を折り畳む魔物の影。
誰も見た事の無い容姿だった。ただし、ショコラは知っていた。
その容姿は、竜人という大昔に存在した種族の体を持つ。
獣の人・・・・獣人の毛皮と、手、腕、足。
それらが一つに成った生き物。
即ち合成獣。
ウルフドラゴン:ガウッ!!ガウッ!!グギャャアアァァァァァ!!
ショコラ:竜獣人・・・・!!
ウルフドラゴン:テ・・・キ・・・・?
イアハート:喋れるの!?
ノア:何だよ!!あの魔物!?
ウルフドラゴン:敵、殺ス・・・・約束・・・果タス・・・。約束・・・守ル・・・。
ユーリ:約束?
ウルフドラゴン:約束・・・・約束・・・・約束・・・グオオオォォォォォォォン!!
イアハート:!!皆、避けて!!
カノンノの合図は、魔物の攻撃の方より早かった。
『ボオオオオォォォォオォォッ!!』と激しく燃え盛る焔の息を吐いた。
全員は回避に成功した。
ノア:っ!!咆哮(ブレス)か!?
ショコラ:違う!!今のは、軽い攻撃!!奴を絶対に空に飛翔させちゃ駄目!!
本当の咆哮(ブレス)は・・・!!
竜獣人の咆哮(ブレス)は、かなりの破壊力があるの!!
島一つは軽く消える!!
ユーリ:なら、叩き落す!!カノンノ!!
カノンノ:解った!!
古より蘇りし聖なる焔よ、彼の者に浄化の焔と成りて降り注げ!!
エンシェントノヴァ!!
ユーリは、剣を空に掲げる。
すると、ユーリの剣にエンシェントノヴァの焔が宿った。
カノンノ:行くよ!!
ユーリ:落ちろ!!
『共鳴術技(リンクアーツ)桜花天狼斬・聖炎!!』
ショコラ:なっ!?
ノア:あぁ〜、そう言えばお前に話して無かったな?
『共鳴術技(リンクアーツ)』てのは、
ショコラ:『リリアルオーブという、卵型のアイテムの効果。
共鳴(リンク)はその効果の内の一つ。
成長させれば様々な効果があり、持ち主によってその効果は変化する。』
ノア:ご・・・・ご名答・・・・。
ショコラ:戦いに必要な知識は、全て記憶に叩き込まれたから。
ノア:誰に?
ショコラ:・・・・揺らめく焔、猛追・・・ファイヤーボール!!
ショコラは、ユーリとカノンノに落とされたウルフドラゴンに、
ファイヤーボールを命中させる。
ウルフドラゴン:グギャ!!・・・サクラ・・・サク・・・ラ
ショコラ:?桜?
ショコラは、『桜』とゆう言葉に反応し、魔術の詠唱を中断した。
ウルフドラゴン:桜・・・一緒・・・見ル・・・約束・・・シタ。約束・・・絶対・・・守ル。
ダカラ・・・死ネナイ!!!!
ショコラ:あんたは、死にたくないだろうけど、死んでもらうよ。
ウルフドラゴン:酷イ・・・約束・・・忘レタ・・・約束・・・シタ・・・ナンデ?
ショコラ:魔物にする約束は無い!!
ウルフドラゴン;僕ノ・・・コト・・・憶エテナイ・・・?
ショコラ:何の事・・・・・?
ウルフドラゴン:僕ハ・・・シャオ・・・ショコラ・・・友達・・・桜・・・
見ル・・・約束・・・シタ・・・思イ出シテ。
ショコラ:?・・・・シャ・・・オ?友・・・達・・・?・・・桜を・・・見る・・・約束?
ウルフドラゴン:ショコラ・・・思イ出シテ・・・僕ハ・・・シャオ・・・ダヨ?
ショコラ:・・・・シャ・・・オ?・・・シャ・・・オ?・・シャ・・・オ?・シャ・・・オ?シャ・・・オ?
シャ・・オ?シャ・オ?シャオ?
ウルフドラゴン:ソウ・・・シャオ・・・思イ出シタ?
ショコラ:桜を・・・見る約束?
ユーリ:ショコラ!!今は戦いに集中しろ!!
ウルフドラゴン:僕達ノ・・・邪魔・・・シナイデ!!
『ガキンッ!!』
ユーリ:ちっ!!
ショコラは、何かを思い出すかの様に、ウルフドラゴンの言っていた言葉を復唱していた。
そんな、ショコラに戦いを集中させるように叫んだユーリは、
ウルフドラゴンの攻撃を防御していた。
ショコラ:シャオとの約束?
すると、ショコラは突然フラフラに成り、地面に倒れそうに成る。
ウルフドラゴン:ショコラ!!
ウルフドラゴンは、翼を大きく展開させ、地面すれすれの低空飛行で、
ショコラを獣人の手でキャッチした。
その後、空高く飛翔した。
ショコラ:シャオなの?
ウルフドラゴン:ソウ・・・僕ダヨ・・・シャオ・・・ダヨ。
ショコラ:シャ・・・オ・・・。
ウルフドラゴン:頭・・・痛イ?
ショコラ:う・・・ん。
ウルフドラゴン:休ンデ。
ショコラ:解っ・・・た。
そう言うと、ショコラは眠るように意識を失った。
ウルフドラゴンは、それを優しく見つめていた。
カノンノ:ショコラ!!
ノア:ショコラを!!俺達の仲間を返せ!!
ウルフドラゴンは、三人を睨み付ける。
そして、何処かへ飛び去ってしまった。