二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ヘタリア 学園は廻っている。 ( No.4 )
- 日時: 2012/03/31 23:13
- 名前: 夜坂 ◆/mY1Y8jdz. (ID: zfUJEuV5)
- 参照: http://解放と自由を、手に。
*二時限目 Carino donna
「…………っぁ」
とても美しい女性を見た。自分より背が高く、茶色に染まった髪の毛を長い三つ網に結い、何処か物憂げに遠くを見ているその姿はまるでこの世の者とは思えず、つい見惚れてしまった。そんな私に気付いたその女性は優雅ににこやかに笑いながらゆっくりとこちらに向かって歩いてきた。
「え、ええ。え?」
どんどんとその姿が近づいてくるにつれ、自らの胸の鼓動が早くなる
というか、とてもいい香りがするのだが。これが女性と言うものか!
兄さんの周りはどれもこれもむさくるしい男ばっかりだ。まぁ、唯一セーシェルがいるのだがあの子はどうも海の匂いがしてならん。
「ciao。凛々しいお方」
「どっ、どうも。麗しいお嬢様」
あまりの美人にぎくしゃくしているとなんとその女性は私の頬に左手を当てて「綺麗な瞳……」と呟いた。
顔が火照ってくる。
「あっ……ああああっ、あのっ!」
「はい? ——「ヴェネチアーノオオオオオオオオオオオっ!」ヴぇっ」
あれ?
「お前何してるんだよ、そんな格好で!」
「あっ、兄ちゃんー。なんとなくでやってみたんだよ。なりきるのも楽しいね」
「は?」
「あっ、ごめんね。エルクロウスちゃん」
「なっ、なんで私の名を」
「イギリスから聞いてるよ。すっごいベッラだって! 俺はイタリア=ヴェネチアーノ。よろしくね」
美人だと思っていた方はまさかの男性だったようです
その美人な女性だと思っていた人——ヴェネチア殿は兄上と思われる人物に急かされていた。
「早く行くぞ、馬鹿弟!」
「待ってよ、兄ちゃん」
イタリア=ヴェネチアーノ。ああ、私も兄さんから聞いたことがある。白旗大量生産してる国だということを。人物像はそれしか聞いてないのでよくは分からなかったが、かなりの美形のようだ。
これなら昔のフランシス兄さんとタメをはれるな。ハンガリーの姉様にも劣らずだ。
とても羨ましいなぁ。女性っぽいって
昔のフランシス兄さんとヴェネチア殿は男だが