二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: inzmGO《その心から喜びを...》オリキャラ募集 ( No.141 )
- 日時: 2012/05/28 14:55
- 名前: 風風 (ID: /8RPd6Ii)
- 参照: http://id28.fm-p.jp/281/inzm0903/
《DOLL&MATER,Truststory》
『
−祝10000人目のお客様−
おめでとうございます!!
貴方は記念すべき10000人目のお客様です!!
そこで貴方様には素敵なプレゼントを差し上げます。
それは、人形界で伝説とも言われた《ローゼンメイデン》シリーズの一つです!!
プレゼントの方は後日、人工精霊セリアがお届けにまいります。
それでは最後になりました!!
あなた......
まきますか まきませんか
』
突然、真っ黒な画面になったかと思いきや、白い掠れたような文字で出てきたメッセージ。
全てのことが謎過ぎて、黒髪の少女は、目を見開きながら唾をゆっくりと飲み込んでいた。
ただの驚きではない。これから起こる出来事を想像すると好奇心が強くなり、目を見開いていたのだ。
これから起こること、そんなの誰にもわからない。
そう、神さえもわからない。
そんなドキドキ感が堪らなく、いてもたってもいられなくなった少女は、マウスを《まきます》の方へ動かした。
.
.
.
−そんな奇妙なことが起きてから数日後。−
「らんかぁ!!」
いつもと、同じ薄暗い部屋に響いたのはキーボードを打つ音ではなく、下の方から響くハスキーな少年声だった。
その部屋にいた少女は、上にかかっている掛け布団を足から顔まで全体にかけ、これから起きることを予知するように布団の中で身構えた。
-ドンッ-と固い物と物がぶつかるような音がすると、 「いい加減起きろ!!お前は仮にもサッカー部のマネージャーだぞ!!」
と怒鳴り声が部屋に響くと同時に、少女がかけていた布団は宙を舞った。
「おはよう、生き別れの兄さん。」
「いつ、俺とお前は生き別れたんだ?」
眠たい目を擦りながら少女は声がした方へ振り向くと、そこには少女の前髪と同じピンク色の髪をした少女のような容姿をもつ少年が、怒ったような顔つきで少女を見下していた。
「ところで、兄さんが僕の部屋に来るなんて珍しいね」
「あぁ、相変わらず要らないものだらけの部屋だな」
「素晴らしい部屋と言ってくれよ、僕が住んでいるんだ。僕の部屋なんだから僕が要るものだと言ったら全て必要なものなんだよ」
ふーん。と興味なさ気に相槌をうった少年は、一度部屋全体を見渡したあとに、窓に近寄る。
窓のところにはカーテンがつき、左右の分かれ目には《直射日光厳禁》とかかれた紙がはってあった。
「また、くだらないものをつけて、カーテン開けるぞ...」
「はぁっ!?ちょっとま、うわぁ!!や、焼ける、干からびるぅ」
カーテンを開けると暖かい太陽の光が降り注ぎ、少年は、微笑むが少女の方は身をよじらせ、太陽から身を隠すように布団を拾い器用に自分の身体へと巻いていた。
はぁ...
少年の小さなため息だけが、部屋に響き渡っていた。