二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: inzmGO【音は1つになり、空へはばたく】 ( No.82 )
日時: 2012/04/22 21:42
名前: 風風 (ID: /8RPd6Ii)




《guestroom》とかかれた部屋の中で、霧野はまだしも、歌海たちが大人しく待っているはずもなく、当たり前のように部屋を探索していた。

部屋は、茶色と金色を中心とした部屋はリッチで落ち着いたクラシックな感じの部屋で置かれている家具全てに高級感を感じていた。

部屋の中央にあるのは、濃い茶色のソファで、玲音がそこに座ると、まるで空中に浮いているかのようなふわふわ、ふかふかとした感覚がしていた。

天井には廊下と同じで、大きなシャンデリアが下がっており、ろうそくがゆらゆらと揺れていた。


部屋の半分からの壁はガラス張りになっており、こちらも、桜の木がよく見えていた。

 「にしても、相変わらず神童さんは金持ちって感じだよな」

ふかふかなソファに寄り掛かり悠々と欠伸をしながら狩屋は呟く。
その隣にいた霧野は苦笑いだけだったが、狩屋の意見も一理ある。と考えていたようだった。
余りの心地よさに酔った狩屋は、油断したのかリラックスをしたように軍服の首に付けているネクタイを軽く緩める。

だが、すぐに「かりやっ!!」と霧野から声が上がり、狩屋が小さくだが舌打ちをする。


しばらく沈黙が訪れると、部屋にあった古めの大時計が-カチ、カチ、カチ...-と古い音を出し、唯一の時をつくっていた。


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 「悪い遅くなったな.....」

静かめな部屋に響いたのはドア越しでの神童の声、平気だ
と霧野が軽くいうと、神童は-コン、コン-とドアを軽く叩き、入るぞ。と呟く


神童は、手の上に少し大きめの紙袋を持ち、部屋に入ってくる。すると、-フワッ-と紅茶独特の渋味のある香りが部屋にただよった。
その香りにつられ振り返ると神童の後ろにはメイドのようなフリルをあしらった格好をした20歳前半ぐらいの娘が、おぼんにティーセットを持ち、
 「失礼します。」

と会釈をしながら部屋に入ってくる。

娘は部屋に入ると、ソファの中央にある、長方形の高級そうなテーブルに、黙々と並べていく。
そして最後に全員の見える位置に立ち、


 「いつも、拓人さまがお世話になっております。この屋敷でメイドをやっております、レイラ・フリントンと申します。以後、よろしくお願いしますね。」

そういうと、丁重におじぎをした。