二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ONEPIECE×青の祓魔師—海賊と悪魔の兄弟—(立て直し ( No.2 )
日時: 2012/04/11 15:01
名前: サリー (ID: ZjIbjScL)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode

第1話——酒樽と海賊と——

燐は港で大声で叫んだ。

(なんだこれ、なにが一体どうなって…!?)

そのまま、港を行ったり来たりのくり返しで完全に変な人状態だ。
「どうすりゃいいんだ」と呟きながら力を抜き、壁にもたれた。

「私が聞きたいですよ」

そこかで聞いたことある声に燐はハッとし、上を見た。
するとそこには

「グーテン・ターク(こんにちわ)、奥村君」
「メ、メフィスト!?」

メフィスト・フェレスは優雅に紅茶を飲みながら
燐にドイツ語で挨拶した後、下に下りた。

「どういう事なんだよこれ!!」
「私にも分かりませんが、見た事もない景色…まさしくここは私達の
世界ではありません!!」
「ハァ!?」

そんな事があるのか、と燐の顔にはそう書かれていた。

「じゃあどうすればいいんだよ!?」
「元の世界に戻る為の情報を集めなければいけないですねぇ…
しかも運がいい事に此処は港!!情報が沢山詰まってます!」
「でも知ってそうにねぇぞ…?」
「アレがあるじゃないですか☆」

メフィストはとあるものに指を指した。
それは定着している船であった。

「あの船に乗って旅をしていれば情報が見つかります」
「おっ…おまえすげーな!!」
「当然です☆では行きましょう」

だがしかし…
船はすべて客船。
船のチケットなどがなければならない。
その事を知った2人はトボトボと港に戻るのであった。

「こうなったら最終手段です」
「なんだよ」

燐が不満げそうに彼の視線の先を見るとそこには酒樽がポツンと置いてあった。

「まさか…」
「そう!この中に入るのです☆」
「ウソだ——————————————————————————!!!」
「いいから入りなさい!」

無理矢理、メフィストに樽に押し込まれた燐は樽ごと彼に
押されていった。
海岸に着くとメフィストは変化——白い犬にメタモルフォーゼ。

「さぁ行きましょう」
「大丈夫かよほんとに…jJ」

***

キャラベル船、ゴーイングメリー号が海を走っていた。
帆には麦わら帽子を被った髑髏—つまりこの船は海賊船であった。
その羊の船首には、1億B(ベリー)船長、モンキー・D・ルフィが
座っていた。

「おーいルフィ!海になんか浮いてるぞー」

狙撃手のウソップが望遠鏡を覗いて言った。

「何アレ?酒樽?お宝!?」

航海士のナミが目をBマークにして喜びの声を上げた。
酒樽を引き上げた一同は期待に胸を膨らませて蓋を開けた。

「・・・・・・・・・・」

そこにはこっちをじっと見つめる眠っている白い犬とぐっすりと
よだれを垂らして寝ている少年がいた。