二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.gray-man -消えた扉- ( No.186 )
日時: 2012/06/29 19:39
名前: ラン (ID: qs8LIt7f)

       第五十一話 -君のためなんだ-




ト『おはよう』
沙「・・・おはよう・・・」

悠の声が二重に聞こえる
なんだこの感じ

ル「何で私まで呼んだのさ」
ト『・・・聞くため』
ル「は?」
ト『俺の身体が・・・黒井悠が。お前等にとってどんな奴だったのか』
ル「・・・?」

何かを企んでるようには見えない
かといって・・・
・・・

ル「いいよ。教えてやる。私の知ってる悠を」
沙「待ってよ沙羅!それなら私が—」
ル「お前は知らないんだ。悠の努力を」
沙「・・・え?」
ル「・・・」


ミニ卒業式が終わった後
お前は元居た場所に帰っていった

引っ越す前のお前は、沙羅がからかわれたり
イジメられたりしてたら、ただ注意してただけだった

私は、お前は引っ越して正解だったと思う
お前は引っ越してから・・・近くにいる私より
沙羅の事を行動に移して助けたんだからさ

それも・・・沙羅に内緒でって言って
影で頑張って、沙羅に心配掛けないように
お前は・・・すごい奴だよ

中1になって。お前は友達も出来て、毎日楽しかった
私も楽しかった。でも電話で毎回話題に出るのが
沙羅の学校生活だった

4月はわからないが、5月は1回しか学校に行けなかった
中学校初の体育祭まで

行きたくても、行けれない
それが、沙羅を苦しめた

そんな沙羅の支えになっているのがお前だった
お前はペアルックを送ったり、お揃いの物を送ったり
沙羅の好きな花を贈ったり・・・色々努力したんだ
でも

沙羅は学校に行けないままだった
起きようとしても吐き気が遅い
貧血で・・・学校に行けるどころじゃなかった

悠も焦ってた
このままじゃ沙羅は
中学校生活を無事におくれないかもしれない
そんな不安と共に

なんで教師は何もしないんだという
怒りや憎しみも湧いてきた

だからお前は・・・壊レタんだろ?
真夜中に家を飛び出して

お金を持って沙羅の元へ向かった


沙羅は体調がよく、学校に行った
でもそこに学校という形はなかった
学校自体が崩壊していたんだ
誰がやった?

悠。お前なんだよ


学校についたお前は
教師に激しく怒鳴った

「仕方ないでしょう」

そう教師が口にした途端
お前はもう・・・


''殺す''って言葉しか頭になかったんだ


お前は沙羅の事を考えすぎた
おかげで教師を殺している姿を沙羅に見られ
やっと状況を理解したと同時に
絶望感を感じた

お前は沙羅の事を誰よりも思ってる
だからこんな事をしたんだ

お前はそれで

  「悠・・・?」
  「・・・っ。ゴメン」

沙羅の記憶を消したんだ

沙羅は気絶し、瓦礫の山にはお前しかいなかった
泣きわめいてるお前



なぁ悠
お前は今・・・幸せか?