二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.gray-man -消えた扉- ( No.187 )
日時: 2012/06/29 19:40
名前: ラン (ID: qs8LIt7f)

       第五十二話 -悪にだってなるよ-




何もかも無くしたお前は
私に電話を掛けた

   「もしもし?」
   「・・・俺」
   「悠じゃん。どうしたの?」


   「学校を・・・?」
   「・・・俺・・・・・・・・・」
   「謝るな。お前は悪くないんだから」
   「・・・俺が帰りたかったのはみんなが居るところじゃない」
   「?」
   「沙羅の所だったんだ。沙羅の所に帰りたかった。でももう帰れない」
   「・・・」
   「だから俺・・・闇に住むよ。沙羅は・・・闇が好きだから」
   「・・・悠」
   「?」
   「私が沙羅の面倒を見るよ。約束する。お前が帰ってくるまでな。いつでも帰ってきな。ずっと待ってるからさ」
   「・・・こんな俺を?」
   「悠って不思議だよね。みんなに愛されて。・・・前に進みな。いつまでも後ろを見てんじゃないよ」
   「・・・わかってるよ」

それからアンタと私は
連絡をしなかった

私はね悠
あんたのこと・・・羨ましい


そんなに人の事を大切に思えるんだから
そんなに人の事を好きになれるんだから
そんなに人の事を心配できるんだから
そんなに人の事を愛せるんだから・・・


ル「悠は・・・''光''なんだ。沙羅のね」
沙「ルカ・・・」
ト『・・・沙羅。お前はどう思ってるんだ』
沙「・・・え」

沙羅が悠の事言うのは
私は初めて聞く
悠は・・・一度聞いたことあるって言ってたな

沙「・・・悠は私の支えであって・・・お姉ちゃんだよ。私の自慢の家族」
ト『・・・』

トリーブは何を考えてるんだ?
意味がわからねーよ
さっきからこんな事聞いて
まだ読めない・・・

ト『最後の質問だ。悠に・・・会いたいか?』
沙・ル「!!」

な・・・
まさか・・・

ル「お前・・・」
ト『質問に応えろ』
沙「会いたいよ。ずっと一緒にいたい。これからも・・・ずっと」
ル「沙羅・・・。・・・・・・・・・私もだよ。沙羅のためにも」
ト『・・・そうか。あいつ・・・アレンだっけ?アイツに手伝ってもらうか』
沙「え?」

・・・やっぱり
アレンのイノセンスは悪だけ祓う
だから・・・人は。悠は救われる
トリーブ・・・お前は消えるってことか

ル「千年伯爵はどう思う?」
ト『いいさ。俺は興味ねぇから』
沙「???」

沙羅には理解出来てなさそうだな

ト『いいか?沙羅』
沙「!」

風が吹いた
間違いない
悠の臭いだ
おかえり悠

ト『行くぞ』
沙「・・・うん」



ロ「!!トリー・・・!?」
ル「やぁ。ノアさん」
ア「二人共!」
ロ「トリーブ・・・?」
ト「さぁ奏でよう。俺等の唄を」