二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.gray-man -消えた扉- 皆様のご協力 ( No.226 )
- 日時: 2012/07/25 22:25
- 名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)
第六十三話 -回りだす-
悠はすくすく成長し、学力・運動も何もかも完璧でした。王は確信したのです。この子なら・・・この国を任せられるだろうと。
悠「私が国王を・・・?」
海「そうだ。お前なら絶対出来る。私の部下もそう言っている」
悠「しかし・・・お父様の方が私は・・・」
海「大丈夫。困ったときはいつだって相談してくれればいい」
悠「・・・はい!」
悠はピアノを演奏しに音楽室に向かった。扉を開けようとすると、王室から自分の父の悲鳴・・・叫び声が聞こえた。迷いなく王室の方へと駆け出し、扉を開けた。
死体の・・・血の臭い。目に入るのは父という名の死体と、眼鏡をかけたポッチャリ人間。
悠「父上!?」
メ「キャァアアァ!!王様が!!」
メイドも駆けつけ、顔を隠して座り込んだ。コイツが・・・お父様を?
悠「ここは任せて。城の者を広場に集めておいてください。この状況を後で説明しに行きますから」
メ「しかし・・・」
悠「大丈夫。私を信じてください」
その眼はもはや幼い頃の可愛らしい悠ではなく、「王」としてのしっかりとした眼だった。メイドは少しみとれてから立ち上がって、みんなを広場に集めに行った。
悠「・・・アンタは誰だ。お父様をやったのはお前か」
千「我輩は千年伯爵。あなたを迎えに来ましタ」
悠「まだもう一つの質問に答えてない」
千「・・・そうですヨ」
悠「何で・・・何でっ!!」
明らかにこの国の者じゃないとわかった。この国で父を恨んでる奴なんて居なかったから。父は・・・誰からも愛される存在であったから。
千「邪魔だったからでス。あなたを連れていくのニ」
悠「俺を・・・?何で!」
千「・・・人が集まって来ますネ。また今日の夜お会いしましょう」
暗闇の中に消えていった、「千年伯爵」父を殺したという張本人・・・。絶対に許さない。
広場に集まった人々の前に立ち、事情を説明した。
悠「海琉王様が只今・・・暗殺された」
全「!?」
いくら王の話中でもざわめいた。いつもは何事でもざわめかないが、今回ざわめかなかったら逆におかしいくらいだ。
??「誰が・・・誰がやったんだ!?王様をっ・・・!!」
悠「暗殺者がその部屋にいた。名は・・・千年伯爵」
城中の皆が思い出した。何年も前の王の双子の肬の誘拐事件を。肬を誘拐した者の名は・・・「千年伯爵」
誰も忘れてはいなかった。あの悲劇を。そして城中の誰もが思った。これはただの偶然ではない。何かが・・・動き出したのではないか。と・・・。