二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.gray-man -消えた扉- 皆様のご協力 ( No.230 )
日時: 2012/07/31 21:50
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

       第六十五話 -私が君-




 コンコンという音とともに、メイドが入ってきた。

メ「王女様」
悠「何?」
メ「お客様です」
悠「・・・入れて」

 入ってきたのは、フードをかぶってて顔も何も見えない、身長が同じくらいの人。

悠「・・・誰?・・・・・・・・・・・・!!」

 人はフードをどかして・・・顔を出した。それはとても王女の悠に似た・・・双子の姉である肬だった。

悠「・・・君は・・・肬・・・?」
肬「初めましての方がいいかな」
悠「・・・そうだね」
肬「・・・王になったんだね」
悠「まあね」

 肬はふとこからナイフを取り出し、私をベットに押し倒して首に突きつけた

肬「・・・・・・抵抗しないんだね。さすが王」
悠「君の眼に殺意はない。私を殺せないんでしょ」
肬「・・・君に守って欲しい人がいるんだ」
悠「守って欲しい人・・・?」
肬「・・・・・・「鈴木沙羅」それが私の大切な友達」
悠「・・・自分で守りなよ。大切なものなんて」

 私は守れなかった。大切なお父様を。私には誰かを守れる力がない

肬「私ね・・・もうすぐ桜の木になるの」
悠「え?」
肬「アクマの呪い・・・かな。ノアじゃないのにノアのふりしてたから」

 ああ・・・そうか。千年伯爵が肬をノアだと思っていたんだ。だから・・・アクマ達もそれを前提に・・・

肬「時間がないの。お願い・・・君が私になって。私が君になるから」
悠「・・・」

 眼を閉じて、君を呼ぶ。いるんだろう?出てきておくれよ。

??『呼んだか?』

 すごく呼んだよ。トリーブ

ト『何のようだ』

 今の話聞いてたろ

ト『お前の眼を通してな』

 肬になろうと想うんだ。でも・・・どうしてもやりにくい。だから・・・記憶を入れ替えてくれ

ト『俺は記憶を入れ替えるノアじゃないんだぞ』

 ・・・そうだね。じゃあこうしてくれ。俺達の記憶の時間を巻き戻しておくれよ

ト『・・・それで入れ替われると思っているのか』

 君が聞かせてくれ。ボクの脳内に直接。そしたら・・・記憶も

ト『わかった。でも肬の記憶はそのままにしておくよ』

 ・・・ありがとう、ノア
 眼をあけて、肬に向かって微笑む

悠「私が君になる。でも・・・君は君だよ」
肬「・・・ありがとう。ありがとう」

 眼をつむって・・・眼を開けて。ボクは思う

悠「・・・君は誰?」
肬「・・・え?」
悠「・・・沙羅に愛に行ってくる」

 バンッという音と共に、メイドの格好をした女が入ってきた
 ボクが首にナイフを突きつけられているのを見て・・・

メ「王女様!?誰か!!王女様が!!!!!!」

 トリーブは城全体の記憶も操ってしまっていた。肬と悠が産まれた時間を・・・止めた。