二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.gray-man -消えた扉- ( No.77 )
日時: 2012/05/31 20:44
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

       第二十九話 -嘘と真実-



悠「それが・・・俺達のイノセンスか。で?なんでお前はそんな事・・・」
桜[何となくです。]
悠「嘘付け」
桜[・・・その内分かるときが来るでしょう]

ウザいなコイツ・・・

悠「俺の記憶を消した奴は・・・どこのドイツだ」
桜[・・・貴方は、生まれた時にはもう・・・]
悠「もう?」
桜「ノアに覚醒していました」
悠「!?どういう・・・事だよ」
桜[・・・・・・貴方は母親の子宮の中で、覚醒したんです。母親はその影響で、''死''に至りました。
   そんな貴方を預かってくれたのが・・・千年伯爵です。]

俺は・・・千年公の元で・・・育ったのか?

桜[とはいえ・・・しばらくはブラジルの学校の寮で過ごしていましたが。そこにいたのが、適合者である''沙羅''
   千年公は、沙羅がエクソシストだと知ったらすぐ・・・貴方と沙羅を引き裂き、無理矢理記憶を消しました]
悠「・・・は?ちょっと待てよ。俺は戻してなんか!!」
桜[なんらかの事情で・・・やらされたんだと思いますよ]
悠「違う!!」

違う・・・違うだろ!!
千年公はそんなこと・・・しない!!
だって・・・俺は・・・俺は!!

桜[・・・直に思い出す日が来るでしょう。その時まで・・・待ちましょう。ね?]
沙「・・・・・・悠・・・?」
悠「沙羅・・・」
沙「話・・・聞こえてたよ・・・・」
悠「・・・悪ぃ・・・」
沙「謝らないでよ・・・」

沙羅は、悠の頬を小さな左手で撫でた
小さな、いまにも潰れそうな卵を包み込むかのように

沙「・・・一緒に行こう。暮らそう?ノアや教団に囚われないで・・・ずっと二人で」
悠「さ・・・・・・ら・・・・」
沙「私・・・もう決めたから。悠と一緒にいたい。・・・ダメ?」
悠「っ・・・いや・・・いたいよ・・・・・俺も・・・っ」

ただ、涙があふれる
悲しい涙ではなく、嬉しい涙
お前が妹で・・・本当によかった・・・
ありがとう。沙羅。

沙「何泣いてんの・・・バカ」
悠「・・・ああ。大丈夫。悪ぃ・・・ホント・・・・・・」
沙「行こう。悠」

沙羅と悠は手をつなぎ合い、歩き始めた
終わりの無い、前へ前へと続く道へ・・・・———



桜[・・・言えないですね]

悠が・・・病気だなんて・・・・・・・・・・・・

どんどん幸せな記憶が消えていくなんて
悠はどんな気分なんでしょうか・・・
沙羅がこの病に気づき、思い出させてあげるといいですが

でも

沙羅も記憶がないならば
誰か・・・二人を救う人物がいなければ・・・・・・



       サァアアアッ—————


ル「・・・あの二人、大丈夫かな。教団に行く道と二人の位置が繋がってるし・・・向かおうか」

二人の元へ・・・—


託された、一つの希望''天条ルカ''