二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.gray-man -消えた扉- ( No.86 )
日時: 2012/06/02 12:24
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

       第三十一話 -急な別れ-



悠「!?」

ルカと別れ、二人は再び歩き始めた
その時、悠が急に立ち止まり、震え始める
震える身を自分の手で抑える。しかし、震えが止まる事はない

沙「悠・・・?どうしたの?」

   ガチガチガチ

やがて歯も震え、音が鳴り・・・膝を地に付けた

悠「・・・・る・・・」
沙「え?」
悠「来る・・・ノアが・・・・・・」
沙「ノアが?来るの!?」
悠「ノアはノアから逃げられない・・・」
沙「でも・・・悠はノアでしょ?なんで震えr—」
悠「アイツ等は・・・俺を取り戻すなら何でもすんだよ!!!!」

悠は急に大声で叫んだ
震えはどんどん増していく

悠「俺に限らねぇ・・・ノアが逃げれば、ノアはどんな手を使おうと捕まえる。だから・・・」
沙「・・・・・・・・・」

     ギュッ

震える悠を、抱きしめる
その瞬間、悠の震えもおさまった

沙「大丈夫だよ。私が付いてるもんw」

悠の背中に自ら顔を埋め、目をつむって言う
この行動により、悠も大分落ち着きを取り戻してきた

悠「・・・悪ぃ。でも・・・気配を感じるんだ。ノアの・・・」
??「見つけましたヨ。悠くン」

後ろから、懐かしい声がした
いや・・・俺の育て親の声
急いで立ち上がり、沙羅を後ろに隠した

悠「千年公っ・・・!!」
千「悠くん・・・扉をこじ開けようとしましたネ」
悠「扉・・・?どう言う意味だよ」
千「もう忘れたのですカ。悠くン。帰りましょウ」
悠「やだ・・・嫌だ!!!俺はずっと—」

千年公を見ると、涙を流していた
千年公が泣き虫なのはしっている
それでも、たかが俺の事で泣くなんざ・・・

悠「っ・・・」
沙「悠・・・」
千「悠くン・・・」

どっちも大事なんだ・・・
オレにトってハ・・・
本当は・・・ノあも沙羅モ・・・
大好キナノニ・・・

駄目ダ

何考えてんだ!
俺の大事なのは沙羅で・・・
沙羅・・・なのに・・・・・・

千年公は俺に手を伸ばしてる
沙羅は、俺の背中に寄り添ってる
こんなの・・・こんなのって・・・っ

千「何をしてるんですカ?悠くン」
悠「・・・」
沙「悠・・・!?」

大事な物が2つあるなら
どっちかを捨てればいい
だったら俺はさ・・・
お前を殺ス

悠「俺は闘うよ・・・千年公。もう、沙羅を一人にしないって決めてたんだ」
千「・・・」

闘う準備もし終わった
でも、千年公の涙が止まることh—

      ガクッ

悠「さ・・・・r・・・・・・」
沙「う・・・——ゆ———!!—————!!」

悠は急に地面に倒れ込み、意識を失った
それからピクリとも動かない
沙羅は、そんな悠の身体を揺らす
一生懸命・・・

沙「悠!!悠———!!」
千「よくやってくれましタ。我輩のアクマ」
沙「お前っ・・・・・・イノセンス発動!!」

左腕が桃色に光った
やろうと思えばやれる
でも
悠の命の恩人だと思うと・・・出来なかった

悠は千年公に捕まり、この場を去った
沙羅はたちまち一人となった
救えなかった。大事な人を・・・

沙「ごめん・・・・・」

ごめんっ・・・・

ルカに対してあやまっているのか
悠に対してあやまっているのか
教団に対してあやまっているのか

     わからなかった・・・