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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 現代版★少年陰陽師 ( No.3 )
- 日時: 2012/04/15 15:03
- 名前: 羽月 (ID: XHLJtWbQ)
「ねえ、昌浩。今日は仕事、あるの?」
学校の帰り道、彰子が突然訊いた。
「………うーん、どうだろう。じいちゃんに訊いてみないと分かんないや」
ここで言う「仕事」とは、陰陽師の仕事のことだ。
「てか、どうしたの?」
彰子がこのようなことを訊いてくるのは、あまりない。
不思議に思った昌浩が素直に彰子に訊いてみる。と。
「ううん!何でもないの!ただ、ちょっと気になって。気にしないで」
慌て気味に言う彰子を不振がって、昌浩は眉を寄せた。
「彰子?どうした?」
「いや。本当に、何でもないから!」
「………」
まだ訝しげに彰子を見ている昌浩に、彼の肩に乗っていた物の怪が言った。
「おい、晴明の末裔。とっとと家に帰らないと、また晴明に小言をもらうぞ」
「末裔言うな!!」
そう物の怪に怒鳴って、肩から物の怪を落とし、昌浩は再び歩き始めた。
昌浩の肩から落とされた物の怪は彰子の肩に乗り、昌浩に気付かれないように、一人と一匹は安堵のため息を漏らした。
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