二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師パラレル現代版★短編集 ( No.19 )
日時: 2012/04/20 19:31
名前: 羽月 (ID: f7aWX8AY)

「うーん。美味しい!」
全員が集まったところで、昌浩達は神将が作った料理を食べ始めていた。
「そういえば、比古と螢は会ったことなかったよな?」
昌浩の問いに、螢が答えた。
「うん」
「瑩祇比古です。よろしく」
「私は、小野螢。こちらこそ、よろしく」
「昌浩から聴いてるよ。螢ちゃんも陰陽師なんだって?」
「ああ、そうだ」
「女の子なのに、すごいねぇ」
比古と螢の話が弾んでいる横で、昌浩は彰子と話していた。
「彰子、いつからこんな計画してたの?」
「うーん…、一週間くらい前かな?」
「マジで?全然気づかなかった」
「でも、さすがに今日は怪しいと思ったでしょ?」
「まあね」
そこで昌浩はふと気がついて、彰子に訊いてみた。
「そういえば、さっきは勾陣とどこに行ってたんだ?」
「ああ、本当に買い物に行ってたのよ。クラッカーを買いに」
「…そうだったんだ」
と、またまたまたインターホンが鳴った。
「………まだ来るの?」
半眼で呟いた昌浩に、彰子も首を傾げた。
「他にも誰か来たかしら…?」
すると、六合が立ち上がり、玄関へ出ていった。
しばらくして、リビングのドアが開き——。
「あ…、風音さん!」
「お誕生日おめでとう。昌浩君」
にっこりと笑って風音が言った。
「はい、これ、誕生日プレゼント」
手に持った箱を見せながら言った。
「何が良いか分からなかったから…、ケーキ買ってきちゃった」
にっこりと笑って言う風音に、「ありがとうございます!」と喜んで受け取った昌浩。それ以外の人物は、動きが止まった。と、そこに。
「はい!誕生日ケーキだぞ!!」
何も知らない朱雀と天一が、ケーキを運んできた。それはそれは大きな。
「………え?」
辺りに微妙な空気が漂う。
すると、成親がおずおずと言った。
「実は…」
言葉を濁す成親に代わって、昌親がそのあとを続ける。
「僕等もケーキを買ってきたんだよ」
「……………え?」
「あの——実は………」
次は螢だ。
なんとなく、予想が出来るが。案の定。
「私もケーキを買ってきた」
「………………」
「あ………、比…比古は、違うよな?」
むしろ、違うと言ってほしいのだが。
「うん。僕も、ケーキだよ」
にっこりと、笑顔で言った。