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君のために——。

夜警では、妖怪退治をする。
だから、いろいろと走り回って、暴れて、そして、妖退治。
そこに、怪我は付き物だ。
小さな怪我なら、誰にも気づかれない。
だけど、大きな怪我なら必ず気づかれる。
彼女は心配そうに訊くのだ。
「大丈夫？」と。
だけど、いくら自分が「大丈夫だよ」と言っても、彼女は悲しむ。
自分がボロボロになったときは、目に涙を溜める。
しかし、決して泣き出さずに、手当てをしてくれる。
涙に揺れる瞳は綺麗だと思うが、好きだとは思わない。
それよりも、笑顔でいてくれている方が嬉しい。
そして。
その笑顔がいとおしいと思う。
だから、その笑顔を守るために、自分は強くなる。
それは、君が好きだから。
愛しているから。

君を悲しませたくないから、自分は。
強くなりたいと願う。

いつまでも君を護れるように。
いつまでも君の笑顔を守るために。