PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 少年陰陽師パラレル現代版★短編集 ( No.29 )
- 日時: 2012/04/22 19:00
- 名前: 羽月 (ID: Heq3a88y)
「うぅー。お腹いっぱいだー…。ケーキ食べ過ぎた………」
昌浩は現在、ケーキを食べ終わり、自室でぼんやりと過ごしていた。
そんな時、トントンとドアをノックする音が聞こえ、そのあとに、「入ってもいい?」と彰子の声が聞こえた。
「いいよ」と昌浩が答えると、彰子が部屋に入ってきた。
「ごめん。今、大丈夫?」
「うん。大丈夫。それより、何か用?」
昌浩はベッドに腰掛け、彰子にも「座って」と言った。
「誕生日プレゼント、まだ、渡してなかったから…」
そう言って彰子は手に持っていた小さな紙袋を昌浩に見せた。
「受け取ってくれる?」
小さく問う彼女に、昌浩は微笑んで答えた。
「 もちろん。嬉しいよ」
彰子から紙袋を受け取って、それを開けた。
「…これ…」
昌浩が紙袋から取り出したのは、御守りだった。
「学業祈願の御守りなの」
彰子が言ったのに対し、昌浩は呟いた。
「へえ…。学業祈願の………」
「昌浩、陰陽師の仕事ばっかりで、勉強、あんまり出来てないでしょ?」
「………うん。そうだね」
昌浩は半眼になった。
確かに自分は賢い方ではない。むしろ、下の方だ。中学校最後のテストでは、二百人中の百五十番だった。
「だから、私達、もう高校生だし、勉強頑張らないと」
「うん」
「それに…、明日もあるしね」
彰子がにっこりと笑った。一方の昌浩は「明日…?」と呟いた。
「明日は課題テストよ」
昌浩は手に持っていた御守りと、それが入っていた紙袋を落とした。
PR