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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナGO】君を護るために俺は夢を見る ( No.1 )
- 日時: 2012/04/21 17:24
- 名前: 異識 (ID: HjIs5c3i)
プロローグ
夜の稲妻を彷徨い歩く、一つの影。
特徴的な帽子に、モノトーンを基調にした衣装。
その長く艶やかな銀髪は、見た者を虜にさせ。
宇宙の神秘が秘められているかのような青の瞳は、一切の揺らぎなく、ただ前を見つめている。
彼女は一人だった。
闇ばかりが広がる夜の街を、何処ともなく、何故にか彷徨い歩いている。
夜な夜な街を歩き回る少女の噂は、すぐに町中に広まった。
「あの瞳に見つめられると魂を抜かれるらしい」
「彼女は死者の眠りを見守っているのだ」
「ひょっとすると、死神かもしれない」
「悪魔ではないのか?」
「墓守、ということもあるぞ?」
時が経ち——
彼女が現れたのが、漆黒の空に月がよく映える日だったから——
そして、彼女が棺を背負って彷徨い歩いているから——
やがて、彼女はこう呼ばれるようになった。
「棺担ぎのクロ」と——————————。
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