二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: いつまでも君を〜〜  銀魂 ( No.86 )
日時: 2013/01/05 17:11
名前: 音羽 (ID: KdWdIJEr)

第四十八話

「ほら、食えよ」

そういって綺麗に握ってあるおにぎりを差し出す兄弟。

「…え……」

ぽかんとした表情で、あざだらけの手を兄弟へと伸ばす。

 ……しかし。

「あー。食べたいかー食べたいよな〜」
「食べたいならとってこいよー。ほら」

兄弟は言うがいなや銀時の目の前でそのおにぎりを外へと放り投げた。綺麗な白いおにぎりは、ぐしゃりという音を立てそうなほど見事に地面に落ち、割れてつぶれて、土にまみれて茶色に染まった。

「…………」

手を伸ばしたまま固まっている銀時を笑って、2人は立ち上がる。

「フン。食べたきゃあっこからとって食べればぁ? きったねぇの」

そう言い残して、ばたばたと戻っていった。



———結局、そういうこと。



 その後ろ姿を見ながら、ぼそりと、小さく小さくつぶやいた。
 いつかこの日々から抜け出そうと、そうずっとずっと考えて…。











 その夜のこと。