二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:  風の守護者とプリンと風紀、 / REBORN  ( No.10 )
日時: 2012/05/12 12:30
名前: なゆ汰 ◆TJ9qoWuqvA (ID: w0.JbTZT)

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 標的04 / 爆せよ少年





 ママンがイタリアから帰ってきた。相変わらず穏やかな笑みで私をひょいと担ぎ上げたと思ったら、黒い高級車に乗せられてそのままジェット機の中へ放り投げられた。扱いが雑すぎないか。
今日は恭弥くんと遊ぶ約束をしていたのに、いきなり私の用事も聞かないでジェット機に乗せるだなんて酷くないか。恭弥くんは恐いんだぞ。約束を破る子には鉄の制裁を下すのだ。暴力反対!

そんなこんなでジェット機の中でジュースを飲む私に、お母さんはやんわりと微笑んだ。



「ごめんなさいね、急に拉致みたいな真似して…。けどね、いつも寂しい思いさせてるでしょう?だから旅行のつもりで一週間、イタリアで一緒に過ごそうと思って…。しかもイタリアの大富豪のお家で過ごすのよ。同じ年頃の子もいるわ。確か、ビアンキちゃんと隼人くんだったかしら…。」

「ちょ、ママン。一気に話されても分かりませんよ」



はじまった。ママンのマシンガントーク。けど、なんか重要なワードが含まれていたような気がする。

まず、イタリアだと?勝手に決めないで欲しい。せめて私に許可をとってからジェット機に乗せて欲しい。酔い止め忘れてきたじゃないかコノヤロー。そして何故にジェット機。飛行機じゃなくって何故ジェット機。つぎに、「ビアンキちゃんと隼人くん」だと?ふざけているのか。どう考えてもREBORNの登場人物じゃないか。つまり私はビアンキと獄寺の家で厄介になるのか。冗談じゃない。あんまり原作とは関わりたくない。だからなるべく主要登場人物とは出会わないように心がけていたのに。(まあ綱吉くんと恭弥くんと普通に出会ったけどね!)



「……つぎからはちゃんとあらかじめ言っといてくれますか」
「うー…それもそうね…。千歳ちゃんだってお友達とのつきあいくらいあるわよね…。ごめんなさいね…?」
「…べつに、いいですけど…」
「許してくれるのね…!ありがとう!千歳ちゃん、Ti amo(愛してる)!」



だって美人さんにうるうるした瞳で見られたら何もいえないだろう。
美人だからこそ成せる業だねママン。


…てか、それよりこのジェット機、人少なくないか。
ふと顔をあげて、見渡しても、人っ子1人いない。いるのは私とママンと、黒服の男5人(多分マフィア)くらいだ。



「あ!そうそう、イタリアに千歳ちゃんを連れてくるっていったら、九代目がフェニーチェという専用ジェット機をわざわざ手配してくれたのよ!」


ああ、なるほど。私、どんどんマフィアの世界に入り込んで行ってるような気がするよママン。


ジェット機内のアナウンスが、イタリアに着いたことを知らせる。さすがボンゴレ直属専用ジェット機。日本からイタリアに行くまで分単位ってどれだけ。