二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:  風の守護者とプリンと風紀、 / REBORN  ( No.39 )
日時: 2012/05/28 13:20
名前: なゆ汰 ◆TJ9qoWuqvA (ID: 6vo2Rhi6)

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 標的13 / 無名ライダー




「おっはよーございまーす」
「浅井さん!もうすでに5時間目ですよ!?しかもそろそろ終わりますけど!?」


現在14時00丁度。遅刻した原因は学校に来る途中茶色いドラえもんに会って「ここはどこですか」って聞かれたから親切な千歳ちゃんは道案内してあげたからです(本当は登校の途中ころんじゃって、なんか行く気なくなったから家に帰って寝てた)。

見るからにヒステリックそうな化粧のケバい派手な先生、通称ケバ田先生(本名/本田薫子)は甲高い声で私をしかった。
「あなたは我が校の生徒だという自覚がないんですか?!私が直々にその考え方を叩きなおしてあげましょうか!」とかなんとか叫んでる。うっせーな鼓膜やぶれるだろーがマジ爆発しろ。

助けを求めてそろそろと珍しくきちんと席に座っている恭弥くんに目を向ければ、恭弥くんは眠そうに目を擦りながら完全スルー。アッタマ来た。



「自覚ならとっくにありますけど。生徒だという自覚がなかったら学校なんか来ませんよ。けど、先生が私に自覚がないというならば、明日から学校来ないでおきます。だって私、生徒っていう自覚がないみたいですから。わざわざ助言ありがとーございます。せーんせ!(はーと)」

「…っあなたって人は…!」



先生はこめかみに青筋を浮かべて、プルプルと身震いしている。どうしたんですかー。もしかして寒いとか?てか私、我ながら生意気な生徒だなあ。けど転生前は平凡すぎるくらい普通に暮らしてたから、こういうスリルも楽しい。
とかなんとか思いながら、教室から出ようと踵を返す。すると背後に殺気のような気配。振り向きざまに構えると、先生が私を殴ろうと拳を振り上げていた。

あーりゃりゃ、教師がこんなことやって、いいのかなあ。
なんて悠長なことを考えながらも、急なことで対応しきれなくて、丁度私の頭に拳が迫ってきた。



(あーあ、細胞さんごめんなさい。私の脳の細胞は今日をもってさようならです…)



気休めにぎゅっと目をつぶって、歯を食いしばった。まだまだ、だなあ。私も。


次の瞬間、ゴッと鈍い音がして、次に金属音。反射的に目を開けると、恭弥くんがトンファーで先生の拳を受け止めてた。先生の目が、恭弥くんを捕らえたとたん、恐怖の色に変わる。そりゃそうだ。恭弥くんは6歳にしてこの小学校を支配する、いわば最凶最悪の魔王。恭弥くんは、眠そうに目を細めて、私をちらりと見た。目があう。



「何してるの。」
「いやー咄嗟のことで反応できませんでした。すみません恭弥くん」
「…この先生も。誰?睡眠妨害で咬み殺すよ。」



恭弥くんは、ケバ田先生をじろりと睨む。先生は「す、みません雲雀くん…」と縮こまりながら呟いた。トンファーが静かにおろされる。恭弥くんが顎をくいっと動かした。私はそれをみて、ポケットから紙切れを取り出す。「退職届け」と書かれたプリント。それを見て、顔を真っ青にさせた先生。よかった。この先生香水キツくて困ってたんですよねえ。



「生徒への暴力が発覚しましたので貴女には今日をもってこの学校を辞めていただきます。——雲雀恭弥の名をもって。」

「…っひぃ、」



先生は小さく悲鳴をあげた。ちょっと罪悪感があるが、しかたない。うちの未来の風紀委員長は、強いのですよ。


心して、かかるように。



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