二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【D.Gray-man】 —ゲームオーバー— ( No.3 )
- 日時: 2012/05/07 22:34
- 名前: ユーシェ (ID: DOGZrvXb)
〜2. 待ち人 〜
「ほんっとうに来るのが遅いんだから…あいつ…」
辺りが雪一面の田舎町。そこにとある任務で来ていた2人のエクソシストは、あろうことか新人のエクソシストを捜している状態だった。
そう、その任務というのが新人のエクソシストを捜すことだったので問題はないのだが…
「まぁそうカリカリすんなさぁ?だから俺らが捜し——」
「もし見つけたら、腹切り裂いてやるんだからぁぁぁ」
「だぁーかぁーらぁー…いや、もうなんでもないさぁ」
説得するのを諦めた2人のうちのエクソシスト、ラビはため息をついた。一方もう1人の新人エクソシスト…“イロハ・ライナ”は怒った様子で、「切り裂いてやる…」と、恐ろしい言葉を連発している。
全く息の合っていない2人。だがこれも任務なので、仕方の無いことだった。
イロハ・ライナ。彼女は最近本部に入団してきた、新米のエクソシストだ。
以前、イロハがアクマと戦ってる最中に探索班がそのバトルを目撃。
エクソシストなどの存在を知らなかったイロハは、探索班に全てを聞かされ、黒の教団本部に入団することになった。
そのさいにイロハが、「私の腐れ縁で、イノセンスだっけ?そんな力使えるやついるけど…あぁあいつの事思い出すと苛々してくる…」と言ったのが始まりだった。
協力者や探索班が、イロハに教えられた腐れ縁の人の特徴を頼りに情報収集をした結果、雪一面の田舎町…『キャリータウン』にてその姿を目撃したという。
だが、捜索班が見つめる中でアクマを倒したその直後、運悪く攻撃の影響で雪煙がたちこめ、視界が晴れたころには誰もいなかった状態だったらしい。
そこで、腐れ縁でも出会ったことのあるイロハと、たまたま手があいていたラビが一緒に任務に出向いたわけだが……
早速仲間割れ状態だった。
「切り裂いてやる切り裂いてやる切り裂いてやる…」
「はぁ…バトルの時はちゃんと参加してくれさぁ?イロハ」
「切り裂いて…」
歩きながら、とにかく恐ろしい言葉を連発するイロハを、ラビは呆れた表情で見ていた。
—絶対捜す気ないさぁー…—
—…もしかしてこれが、ヤンデレってやつ…!?—
一瞬そんな考えが頭をよぎったが、心の中にしまっておくことにした。
とその時。
遠くで雪煙があがったかと思うと、爆発音が連続で聞こえてきた。音はかなり大きい。
「まさか…リコル!?」
「あぁえっと、リコルっていう名前だったさぁ?とにかく向かってみるさぁ!!」
ラビが声をかけると、2人はその爆発音が聞こえた場所へと駆けていく。
そこにあった光景は——