二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: NARUTO-夜光伝 ( No.7 )
- 日時: 2013/09/02 19:15
- 名前: 銀春 (ID: VJEgN8CS)
すぐにできると思っていたのですが、かなり間が会いてしまいました。……スミマセン。。(−_−;)
今回は、第1話の時間枠 での話です。
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【初めてのおつかいinサスケ】
朝、鳥の声で目が覚めた。
ふと、向かい側にある窓から外を覗くと辺りは、白くキラキラと光る空に薄暗くぼんやりと照らし出されていた。何故か、この空を見ると1年前から突然一緒に暮すことになった奥の部屋にいるアイツを思い浮かべてしまう。別に、アイツの事が嫌いって訳じゃないけど好きでもない。正直どうでもいいヤツってだけだ。でも、アイツが一緒にいると兄さんは、いっつもアイツの事ばっかでオレの相手を全然してくれない。
……だから、ずるいなぁ〜とは思う。
だからなのかは分からないが、何となく朝日の昇りかけている白銀色の空にアッカンベーをして部屋を出た。家の中は、優しい静寂に包まれていた。ダイニングには、いつものようにアイツ以外は皆いた。
「おはよう。兄さん、父さん、母さん」
「おはよう、サスケ」
「おはよう。」
「あら おはようサスケ今日は、一人で起きれたのね」
そう言い母さんは、台所から顔だけをこちらに向けて笑っている。それにつられて兄さんまでもが笑い出した。
「んだよ、オレだって4月からアカデミーに通うんだから、これくらいの事1人でも出来るよ」
と胸を張って言うとまた、母さんと兄さんに笑われた。
「いや、すまない……つい、な」
「ほらほら、早く朝ごはん食べちゃいなさい」
「う…分かったよ」
「今日は、出かけるからちょっと急いでくれないか?」
そうイタチが言うとサスケは、驚きのあまり思わずテーブルに乗り出してしまった。
「ぇえ‼きっきき聞いてないよ‼」
「……何がだ?」
「だっだだだって今日は、兄さん休みだっ…て……」
「そうだが、どうしたんだ?」
「えっ?えぇ…」
あまりに不成立な会話にあたふたとしているサスケ見て思わず吹き出しそうになる笑いを周りに気づかれなようにこらながらイタチは言った。
「今日は、オレと一緒に空区までおつかいだ(サスケは、オレのお供なんだがな)」
とサスケを見ると口を開けポカーンとしていたが、言っている意味を理解し始めたのか次第に目をキラキラと輝かせながら やった!兄さんと一緒におつかいだ〜!!と喜びだした。
「サスケ!台所ではしゃいでないでパッパッと朝ご飯 食べちゃいなさい!」
何かの威圧感を横から感じたサスケは、恐る恐る横上を振り返るとそこには、仁王立ちをして腕を組む母さんの姿があった。笑顔をひきつらせながらサスケは内心ヤバいと思いいそいそと席につき朝ご飯を食べ始めた。早く出かけたいという思いで大急ぎで食べ終えようとがっつくサスケを見て苦笑しながら母さんは苦笑しながら注意しようとしたが…
「うぐ…ゲホゲホッゲホッがっがあさん、みっ水!」
どうやら既に食べ物を喉につまらせてしまったようで見るとすでに咳き込んでいた。
「ほらみなさい!…はら水よ」
差し出された水を慌てて飲みほしホッと一息をついたサスケをイタチは、苦笑しながら見た。その視線に気づいたのかサスケは、顔をムッとさせながら見返してきた。
「なんだよ兄さん(もしかして……バカにされてる?)」
「いや…なにでも(相変わらず せっかちだな)」
サスケは、父さん似かなと思いまたイタチは苦笑しながら母さんの方を見た。それに気づくと母さんは、にこっと笑いサスケには見えないようにウィンクをした。
「あら?サスケ急がなくていいの?急がないと…」
「ぁあ!!」
母さんがイタズラっぽく笑うとサスケは、慌てて自室へと向かっていった。
しばらくしてイタチは立ち上がり、いってきますと笑いながら台所をあとにし玄関へと向かった。玄関には、もうすでにサスケがまだかまだかと待っていた。そして、向かってきているイタチを見つけた瞬間ぱぁっと目を輝かせながら早く早くとせかし始めた。そんなサスケに苦笑しながらとにかく落ち着けとサスケの頭に手を置きながら言った。
「それに、暇していたらハルも一緒に連れて行こうかと思うんだが…サスケちょっと呼んで来てくれないか?」
と言うと明らかに嫌そうな顔をしてイタチを見た。
「え〜アイツも行くの?(せっかく兄さんと2人で行けると思ったのに…)」
「暇してたらな」
しばらくお互いを見つめ合った後、ハァ〜とため息をつきながら渋々呼んでくるよとハルのいる部屋へと向かった。イタチは、ハルを呼びに行ったサスケの後ろ姿を見ながらやれやれと小さくため息をついた。
「チッ……何で兄さんはいっつも…そりゃあ〜何かアイツの家が今なんか大変なことになったって事は知ってるけどさっ…だからって兄さんも母さんも父さんもアイツばっか…」
などとぶつぶつと言いながら今から会いに行く人物に対して怒りをぶつけていた。
と…言っている間にいつのまにか目的地の目の前にちいていた。内心やだなぁ〜と思いながらもなるべく顔には出さないように気をつけながらドアを勢いよく開けた。
「おい!起きろ!!」
そう言いベットがあるであろう処を睨みつける。部屋の中は、朝だというのにカーテンが閉め切られているせいなのか、やけに薄暗い。しばらくして、目もこの暗さに慣れ始めたころようやくハルが動き出した。
「あぁ〜おはよ〜」
と寝ぼけた声がサスケのイライラをさらに悪化させる。
「おっせぇ〜よ!さっきから何分経ってんだよ!(何でこんな奴を兄さんも母さんも父さんもまで アイツばっか、かまうんだよ)」
と言いながら時計を何度も繰り返し見ていた。と、突然 視線を感じたサスケは、視線へと向き直すといきなりハルと視線が合った。その瞬間、背筋がゾクっとした。サスケは、ハルの瞳が苦手だ。ハルの銀色の瞳は、キラキラと光が反射して確かに綺麗だと思う。だが、その瞳の先には、何も映ってないようどうしても見えるのだ。見ているようで見てなくて、見ていないよう実は見ている。そんなハルの瞳がサスケは苦手なのだ。だからなのか目が合うといつも冷や汗をかいている気分になる。…本当は、怖かったのかもしれない。
「あ!あ…あのさぁ……オレこれから兄さんと出かけるんだけど…(あっ…目そらされた)…行く?」
何故かは分からないが明らかに視線をそらされた。
「(えっ…もしかしてオレ今、思った事が顔に出ちゃってんのか?…何で目をそらすんだよ!)」
「今日は、ムリだ」
とハルがボソッと言ったのが聞こえた。
「(アイツが来ない)うんじゃ〜(今日は、兄さんと一緒だ!)兄さんには、オレから言うよ!じゃっ!!」
と手を振りイタチの待っている玄関へと急ぎ足で向かった。部屋を出るとき一瞬、何故かハルが悲しそうな顔をしていたような…気がした。サスケは、まさかなと思い気のせいだと自分で自分を納得させた。
「ずいぶん早かったな」
「まぁね」
「…ハルは、どうしたんだ?」
「今日は、ムリだってさ」
「…そうか」
そう言うとイタチは、さっさと玄関を出て行ってしまった。その後を あっ待ってよ兄さんと言いながらサスケがその後を追ってかけていったのだ。