二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第01回SS大会 ( inzm ) 投稿期間5/19 ( No.4 )
- 日時: 2012/05/20 09:26
- 名前: 風風 (ID: fCAUmeG6)
- 参照: http://突然現れて突然投稿
初めて出会ったのは、朝からサッカーの練習をして美しい笑顔をみせていた貴方でした。
今思うとありえないが、そのときは貴方のことが女にみえて、そのピンク色が他の誰よりも輝いて。
その翡翠色の瞳を眺めていると、深く吸い込まれそうになり、俺は一瞬みただけで、こんな人に一目惚れという恋愛感情を抱いてしまったのだ。
その日は、一目惚れという感情がわからなくて、そわそわした気持ちで職員室へ向かっていた。
新しい学級の先生に簡単な挨拶をかわし、今日から通う教室へ向かうと、 「あの子知ってる?」 やら 「転入生かなぁ」 なんて、噂を撒き散らす女子たちの小声が入ってきた。
家族の問題で中学の前期は学校なんか行ける余裕なんてなかったために、初めてきる<<学ラン>>は、どこか新鮮で少しだけ硬い感じがした。
もう、20代ぐらいだけど、俺の兄貴みたいな存在の4人は、<<英才教育>>というよくわからない学習を受けたらしく、<<義務教育>>という政府が考えた決まりを無視して、小学校から中学校までは学校に行っていなかったらしい、だからか俺が中学校へ行くのを酷くよろこんでいた。
学校なんてめんどくさいものへ、俺が行くのを4人は我が子のように喜んでいた。
赤毛の真面目そうなヒロ兄は初めて見る俺の学ラン姿を嬉しそうに写真へと収めていた。
もう1人の赤毛の晴兄は 「いってきます...」 と小さく俺が呟くと、とびっきりの笑顔で俺の頭をワシャワシャと掻き回した。
いつも寝癖がひどい風兄は、俺に公式のサッカーでやるためのスパイクを買ってくれて
ソフトクリームみたいなリュウ兄は、何故か諺辞典を買ってくれた。
そのときは、ハッキリ言うと恥ずかしくて顔を真っ赤にしていえなかったけど、4人の気持ちは凄くうれしく、そのことを思い出すと思わず笑みがこぼれていた。
(ただし、諺辞典は未だに活用したことがない。)
そんなことを考えながらぼうっとしてると、目の前には人の手が上下へと動き俺の視界を邪魔していた。
意識が戻ってきて、だれの手かとおもい手の元をたどると、変な髪型の茶色がいて、サッカー部だとかなんとか聞いてきて適当に答えていると、俺はサッカー部に入ることが決まってしまったらしく、その茶色は嬉しそうに去っていった。
今考え直すと、こいつのおかげでピンク色に会えたので意外とよかったのかもしれなかった。
放課後になると、先程の茶色(天馬くんと言うらしい)はあとの2人を連れて俺の前に再び現れていた。
めんどくさいことに巻き込まれる。
野生の感かよくわからないことで思いついた俺は、これ以上巻き込まれないように後退りをしようとしたが、無理矢理腕を捕まれサッカー部の部室へと強制連行されていたのだ。
「ははっ。そんなことが理由でサッカー部に入ったのか」
「そんな訳ないですよ、元から俺はサッカー部に入る予定でしたし...」
渇いた笑い声やウジウジとした声が響くのは周りには鉄製の柵と硬く冷たいコンクリートの床だけで、上は茜色のカーペットが敷かれたような夕暮れが広がり、凄く遠くの方だけが青く暗いカーペットが敷かれているようにみえた。
そんな空の下に居るのは夕暮れの空の色と同色してしまうのではないかと思うぐらいの鮮やかなピンク色を下の方で2つ結びにした女のような男と。
昼間の青空を感じさせるような透き通った水色を適当に伸ばし、外にはねる癖のある髪を放置のままにしている気の強そうな男。
その2人だけだった。
2人は黄色の中に濃い青がよく映えている、動きやすそうな薄い生地の服を着ていた。
この日は春のくせに夏のような蒸し暑い日だったためなのか、ピンク色の方は中にシャツなど着ておらず、強く風が吹き荒れると、バサバサと激しく音をたてながら、そのビスクドールのように白い肌がチラリと見え、隣にいた水色の方は、そんな姿がつい目に行ってしまうようで顔を赤らめながら必死に瞳を横に反らし何となくだが口がすぼんでいた。
「まさか、狩屋の一目惚れが男で、それが俺のことだったなんて、恥ずかし過ぎるよな」
「霧野先輩...それ俺のことをからかってるんですか......。大体、先輩が悪いんですよ!!こんな紛らわしい髪なんかにしてぇ」
まさに狩屋をからかうように爽やかな笑顔をみせる霧野。
その白く綺麗な肌の笑顔は茜色の夕日によく映えて、思わず狩屋は見取れてしまいそうになるが、我を思いだし、男の霧野に恋をしたことに恥ずかしさを感じているのか、顔を赤くしながら八つ当たりのように霧野の髪をぐいっと引っ張り霧野を後ろへと倒す。
霧野は突然体重が後ろへ傾いたことについて驚き目を丸くしながらドサッと物音をたて、背中からコンクリートへ倒れる。
その途端に狩屋は霧野におい被さり、上から霧野を見つめる。突然の狩屋の行為に霧野は余計に目を丸くして、困惑で瞳を揺らす。
押し倒した狩屋の方は自分がしてしまった行動に驚くが、直ぐに状況を把握して、霧野へ一度抱き着きついた。
霧野はまた理解が出来ない行動をされ困惑し、顔を真っ赤にして両手足をばたつかせ「早くおりろ!」と叫びながら上にのりへばり付いている狩屋を突き放し、頬を赤らめながら驚きを隠せずに口をぱくぱくと何も言えない状態が続いていた。
「俺、あんたに<<恋>>しちゃったようです。だから、あんたのファーストキスは俺のもんなので、覚えておいてくださいね」
まだ顔を赤くしている霧野に狩屋は猫かぶりのような丸い目をして軽くウインクをしてその場から消えていた。
《あんたを好きになりました》
−その恋は初恋(一目惚れ)から変わりません−
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マサ蘭で少しギリギリのところまで
過去の話を空想でw
駄作なので相変わらず
突然投稿してw