二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【inzm】 VIINの会 【voc@loid】 ( No.43 )
- 日時: 2012/06/23 18:20
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=CriKLjoDZJ0
「おい鬼道、大丈夫か?」
弱音をぽつりと漏らして、「死にたくなった」と言ってみた。
小さな弱音を大袈裟に吐いてみたら、練習をしていた皆は驚いた顔をして、一斉にこちらを振り向いた。佐久間からは何度も「大丈夫か」と訊かれるし、源田からは一発殴られるし、あらゆる意味で死にそうだった。
——ほんの例えのつもりだったんだがな。
死ぬほど怒られた証である、赤く腫れた頬がひりひりと痛みを訴える。
「はあ」
溜息だって、弱音だって、吐き出したくなる。
九十九点、取ったとしても、一点不足の反省会。総帥も、俺も、間違いではない。なんとしてでも勝つ、それはいいことだ。だけど、いつも一つだけ正しくない気がする。一点だけが胸につっかえて、満点を取るまで、俺はどこまでも眠れない。正しく眠るってことができないまま。
……きっと、アイツなんだろう。
円堂守に出会ったから、俺は執拗に一点にこだわっている。それは、自覚している。面倒くさい俺を黙らせるために、父さんや総帥が沢山言葉を置いてったことも知っている。
でもそれらは正直、俺にとってはどうでもいいことだ。掴めそうで掴めない、一点が欲しい。
見えない煙を吐いてるみたいに、浮遊している。ああ、空を突き上げて、圧倒的に一番になっても、相変わらず色のない、殺風景な夢だ。
むかしの、こと。
「見えない煙を吐いてるみたい、だ」
俺が連れてかれて、アイツはひとりぼっちになったのか。
アイツのことを思い出して、きっと、俺は嫌われてるんだろうとか、考える。アイツは「鬼道」のことは嫌いだろう。
はやくアイツの頭から「鬼道」が消えればいい。そういう未来を夢見て、俺はまた燃える。
「キミと一緒にいたかった」
幼い自分の言葉だけど。今は、まだ無理。
@ next ,
そうです鬼道が主役です。
キミとかアイツとか名前出してないけどすぐに分かる…はず
2部構成ぐらいなんでちょっと待ってね(`・ω・´)
6/23 修正しました。