二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと黒影の亡霊 ☆番外編2☆ ( No.388 )
日時: 2013/03/03 10:46
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: CzRhDmzb)

第8章 ポケモントレーナーのライガ、登場!(後編)…ライガVSLのポケモンバトル、その行方は?

(ストーリーモード:ライガ)

場所は打って変わり、アララギ研究所から少し離れたところにある草原。
ここがポケモンバトルのフィールドになると言ってもいい。相手は未知なる実力を持っている可能性があるL。

「ポケモンバトルなんて面倒くせぇが…まぁ、勝負してやらぁ」
「何だと、テメェ…ミジュマルたちを掻っ攫っといて…どういうつもりだ?」
「その台詞は聞き捨てならないな、そういうことはバトルに勝ってからにしてもらおうか」

Lの身体から放たれるオーラを感じ取ったのと同時に違和感を感じた。
かなり手強い相手かもしれないと言えるが、この威圧感は何なんだ?

(このオーラ…どう見たって、半端じゃねぇ…こいつ、何か仕留める気だな)

Lの実力を測るのに、ポケモンバトルするのも良いが…どんなポケモンを仕掛けてくるか分からない。
ポケモントレーナーの心得、油断は禁物だ。それを意識するのに怠らないが、バトルだけだとなれば集中できる。

「…分かった、俺が勝ったら…どういうことか聞かせてもらうぜ」
「フッ…良いだろう…。そろそろ始めようか」
「やれるもんならやってみろよ!」

ポケモンバトルが始まろうとしている瞬間、審判を務めるアララギ博士が俺たちに向かって言い放つ。

「バトル形式はシングルバトル。使用ポケモンは1体。2人とも、用意はいい?」

アララギ博士の言葉を聞いて頷いたのと同時に俺とLはお互いに1つのモンスターボールを持って構えた。

「行くぞ、レジロック!」

モンスターボールから放たれたのと同時にレジロックが現れた。やる気満々のようだ。
レジロックを見たのと同時にLもモンスターボールを投げて繰り出した。

「行ってこい、ムクホーク!」

Lはムクホークを繰り出した。いよいよ、バトル開始の合図が出たのと同時にアララギ博士が左手を振り上げた。

「バトルスタート!」

バトルが始まったのを見かねて、先手必勝だと思って指示を出す。

「レジロック、岩なだれで叩きのめせ!」

レジロックはコクリと頷き、岩なだれを繰り出した。たくさんの岩がゴロゴロと転がってくる。
これで複数の岩を避けることは不可能だ。Lは冷静にムクホークに指示を出す。

「ムクホーク、岩を避けてから電光石火!」
「ムクッ!」

指示を受けたのと同時に物凄いスピードで岩を避けていく。このままでは、レジロックがやられてしまう。
そう思いながら考え込んでいたその時、パッと閃いた。一か八か、避けきれるか分からない…それに全てを懸ける。

「レジロック、ギリギリでムクホークの電光石火を避けるんだ!」

レジロックもスピードには負けないのか、必死で避けようとする。ムクホークもまだ負けてはいない。
その隙を突いた瞬間、レジロックに次の指示を繰り出して言い放つ。

「レジロック、その隙を突いて馬鹿力を出せ!」

レジロックの身体のオーラが赤くなったのと同時に馬鹿力を発揮する。
これはレジロックにとっても大切な技の1つである。馬鹿力は一言で言えば、怪力のようなものだ。
レジロックの技を見て驚くLは隙を突かれたと思ったのか、顔を顰めた。

「何っ!?」

馬鹿力がムクホークの胸当たりに炸裂した。そのダメージを受けたムクホークは顔を顰めながらも、諦めずに踏ん張る。

「なっ…踏ん張った!?」

ムクホークがそこまで踏ん張るとは思っていなかった。その様子を見たLはニヤリと笑う。
何か嫌な予感がしてならない…。ムクホークの様子を見る限り、相当鍛えられているようだ。
Lはムクホークに次の指示を繰り出して、意外な技を言い放つ。

「ムクホーク、その隙を突いて…翼で打つ攻撃だ!」

翼で打つ!?
こいつは厄介なことになりそうだと思って気付いた時はもう既に遅し。
一瞬の隙を突いたのと同時にムクホークは翼を広げて、竜巻のようなものを放つ。
それがムクホークの技である『翼で打つ』だ。竜巻のようなものがあっても避けきれない。

「レジロック、素早く避けるんだ!」
「どうあがいても無駄だ…。これで止めを刺す」

Lは冷たく言い放った。まるで、冷酷な性格を現しているようにも見える。
その瞬間、ムクホークが繰り出した『翼で打つ』による攻撃がレジロックに炸裂!

「レジロック!」

砂嵐が吹いてきたので、すかさず顔を覆った。Lの表情はいかにも冷静さを醸し出している。
数秒間、収まるまで待った。ようやく、砂嵐が収まったかと思いきや、レジロックは目を回して倒れている。

「レジロック、戦闘不能。勝者はL!」

アララギ博士が言い放ったのと同時にLはモンスターボールにムクホークを戻す。
俺もモンスターボールにレジロックを戻したが、Lの表情が気になって話しかけてみた。

「L、お前…いったい、何を企んでいる?」
「問答無用。力ずくでお前を連れて行く」

ユンゲラーを繰り出したのと同時にサイコキシネスを繰り出す。すると、フワッと身体が浮いてきた。
Lが何を企んでいるのかは分からないが、少しだけ気付いた。鳥ポケモンの正体はドラゴンタイプのポケモンかもしれない。

「おい、L…そのポケモンはドラゴンタイプのポケモンか!?」
「そうだと言ったら?」

Lが上に乗っているのは、フライゴンだった。全体的に緑色になっていて、身体の大きい人でも乗せることができる。

「なぜ、フライゴンなんだ?」
「お前は黙ってな、今からあるところに連れて行ってやる」
「テメェ、いったい…何する気だ、俺らをどこに連れて行くんだよ!?」

フワッと空中に浮かされている俺の様子を見たアララギ博士は呆然と見つめていた。
これじゃあ、埒があかないよな…このままではヤバいことになってしまう。

「やい、L! どこに連れて行くんだ!?」
「お前は黙ってな、力ずくで連れて行く…」

そう言い放ったのと同時にLはタイムマシンらしき乗り物に乗った。Lはユンゲラーに指示を繰り出す。

「ユンゲラー、こいつはトランクに入れてやれ」

タイムマシンの後ろにあるトランクに入れられてしまった。もちろん、手持ちポケモンも一緒だ。
俺は顔を顰めながら、トランクの壁を思いっきり叩いた。悔しさを滲ませて、顔を顰めつつもうなだれる。

「ちくしょう! どこに連れて行こうってんだ…うわっ!?」

そう言って呟いた瞬間、タイムマシンがフワッと浮いてきた。まさか、どこかにタイムワープするのか。
トランクに入れられているし、周りを見る限り…窓はないし、どこに連れて行かれるのかも分からない。

(くそっ…)

ライガはタイムマシンに乗せられて、Lによって異世界へ連れて行かれてしまった。
行き先はどこなのかも分からないまま、不安と怒りが入り交じり、複雑な思いを抱いていくのであった。