二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第七話 ( No.13 )
日時: 2012/06/14 20:14
名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)

「…サヨウナラ」
天馬に長い刃を降り下ろす

「うあああッッ!!!」

その時
何かが暗殺者の背中に直撃する
「ナ…」

振り返ると、そこにはサッカー部の監督 円堂がいた

「円堂…監督…」
天馬は言った
どうやら暗殺者に当てたのはサッカーボールのようだ

「キサマ…」
「そいつは俺の後輩だ、手出しはさせない」
円堂は言った

「………」
暗殺者が黙ったそして言う
「まぁいい…今回は見逃してやる」
普通の人間の声だった
「けど…次はこうはいかない」

そして暗殺者は消えた
まるで瞬間移動したかのように、その場から消えてしまった

「松風!大丈夫か?」
「はい…へいきです…」
そう言う天馬の顔色は悪かった
「でも…どうしてここへ?…」
「たまたま通り掛かったら、お前が襲われてたんだ」
円堂は答えた

「とりあえず、手当てをしよう…」
「てあて…」
そう言いながら、天馬は気を失った

——————

「天馬…今日は休みか?」
休憩時間になって、神童は呟いた

すでに部活が始まって一時間以上経っている
天馬がサボるなんてあり得ないし、休みならとっくに連絡が来ているはずだ

「キャプテン!」
すると剣城が声を上げる
「どうした?」
「狩屋が…いない…」
「え…」

休憩時間はもう終わったなのに狩屋は姿を表さない
「探したけど…どこにも居なかった」
霧野は言った

天馬も狩屋も…一体どこへ…

「俺…探してくる!」
「…俺も行く」
剣城は言った
「みんなは練習していてくれ!」
神童と剣城の二人は雷門中から出ていった

「天馬ー!狩屋ー!」
神童は河川敷に来ると大声を出す
だが、二人はいないようだ
「キャプテン…松風の家に行かないか?」
「そうだな」
河川敷に二人がいない事が分かった神童はうなずく

天馬が住んでいる木枯らし荘は、河川敷からそこまで遠くはない
神童と剣城は木枯らし荘に来ると、管理人の秋が出てきた

「こんにちは、天馬くんの友達?」
「はい、同じサッカー部員です」
「…松風いますか?」
剣城は訪ねる
「あれ…天馬くんなら何時間も前に出ていったわよ」
「…ありがとうございます」
神童がそう言って、二人は木枯らし荘から立ち去った

「天馬…」
「狩屋も一体どこへ…」
結局、二人はどこを探しても居なかった

仕方なく、二人は雷門中に戻ることにした

その時

「神童拓人…剣城京介…」
背後から声がした
二人が振り返ると、そこには同い年位の少年らしき人物が立っていた

仮面で顔を隠してフードを被っていた 袖からは手が出ていない

「お前…誰だ…?」
神童がそう言った時

少年は袖から刃物を出した そして二人の間をすごいスピードで通った
「うあっ!」

二人は何とか避けた
「…くっ」

だが、神童は足を切られ、血が出た

「…ヤハリこの程度」
機械のような声が混じった声で少年は言う

「こいつらも…松風天馬も」
「天馬だと!!」
神童が声を上げる

「貴様!天馬に何をした!」

少年は何も言わず、すごいジャンプ力で住宅街の屋根の上に消えていった

「まて!」
「よせ…追っても無駄だ」
剣城は言った
「まずはこの事をあいつらに話そう」
「…そうだな」
神童はうなずいた

雷門中が見えてきた
だが異変に気が付いたのは神童だった
「何でこんなに…救急車がいるんだ?」

嫌な予感がした二人はすぐにグラウンドに向かった

嫌な予感は的中した

グラウンドには、ほとんどの部員がボロボロで地面に倒れ、今救急車で運ばれようとしていた

「神童!」
唯一倒れていなかった霧野は神童に近づく

「一体…どうしたんだ?」
「わからない…お前らが出ていったあと、フードを被った奴がここに来て…」
「……!!」
二人は目の色を帰る
きっとさっき二人の前に現れたあいつだ

「ここに来て…どうした?」
「俺たちを突然襲った サッカーじゃなく、刃物で」
「…あいつはフィフスセクターなのか?」
神童は呟く
「いや…フィフスセクターならサッカーで襲うはずだ」
剣城は言った

一体あいつは……何者なんだ?