二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第十一話 ( No.20 )
日時: 2012/06/20 20:14
名前: 時橋 翔也 (ID: ffzF7wsd)


「守兄さん!」
「キャプテン…」
しばらくすると、二人は部屋にもどってきた

「神童、平気か?」
「ああ…大丈夫」
霧野は神童に近づいた

「…みなさん、俺はどうしたら良いですか?」
すると天馬は訪ねる

「狙われているってことは、俺がいたらみんなも危なくないですか?」
「だからこうやってかくまっているんだよ」
ロゴは言った

「…松風、俺はお前を助けるとき、たまたま通り掛かったって言ったけど、あれは嘘なんだ」
円堂は言った

「ずっと…連中が松風を狙っているって知っていたから、少しだけ後をつけたら、本当に出てきたんだ」
「そうだったんですか…」
天馬は言った

「僕たちはある事件の調査でこの町に来たんだけど…守兄さんに協力しているんだ」
「俺もロゴに協力する見返りにな」
「ある事件って?」
剣城は訪ねる

「…知ってる?かつてコトモノだった人間が次々と倒れている事件」
この場にいるほとんどが知っているようだった
「その原因が稲妻町にあるかも知れないから、私達は都市から調べに来たの」
由沙美は言った

「…剣城は何か知らないか?」
すると霧野は尋ねる
「………」

「…倒れた人達の特徴は、かつてコトモノだったこともうひとつある」
声がした
それはいつの間にか起き上がっていた狩屋だった

「狩屋くん…」
「起きていたのか」
「話は一応聞かせてもらいました」
狩屋は言った

「…で、特徴って何?」
天馬は尋ねる
「青い星形のアザが首の近くに出来ること」
狩屋は答える

「…何で知っているんだ?」
「ロゴさんが言ってたじゃないですか」
「剣城…アザあるか」
円堂が尋ねると、剣城はジャージの下のTシャツの襟を引っ張る

そこには確かに、青い星形のアザがあった

「…“シオル“」
剣城は言った

「それが俺の中にいた、もういないコトモノさ」

——————

稲妻町の東にある、今は使われていない暗い倉庫

そこには、天馬達を襲った暗殺者がいた

『【城霧結斗】』

見ているモニターから声がした
傲慢な口調だが、モニターに写っているのは女性だった
長い青い髪と、赤い眼鏡が特徴だった

『松風天馬の暗殺に失敗したようだな』

「はい」
城霧結斗と呼ばれた暗殺者はうなずく
「しかし、そのあと松風天馬の仲間達を半殺しにしました、これでもう、自分の周りにいる者たちがどうなるのか思い知ったと思います」

『ほう…考えたな』

「ただし、雷門中学校にいなかった神童拓人、狩屋マサキ、剣城京介については、狩屋マサキは半殺しにしましたが、神童拓人と剣城京介は行動を共にしており、剣城京介は『感染者』だったので半殺しにはしませんでした」

『…稲妻町にも『感染者』がいたとはな』

「思いのほか、コトモノは稲妻町にいるようです」

『…取りあえず、城霧は任務を続行しろ、計画のためにも、松風天馬を暗殺するんだ』

「…了解」

モニターはぶつっと切れた