二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第十五話 ( No.35 )
日時: 2012/07/11 21:56
名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)


狩屋は稲妻町を一人で走っていた 部活を抜け出して来たけど、気にしてない

「天馬くん!どこ!?」

河川敷に来ても、天馬は見つからなかった

どこにいるんだ?

『イヤな気配がする…』

すると”裏”は言った

「俺も…だから部活を抜け出して天馬くんを探しに来たんだ」
狩屋が言ったその時

「狩屋マサキ…」
声がした
振り返ると、そこには仮面をつけた人がいた

「君は…」
狩屋がそう言ったその時

「手加減はシテヤル…」
暗殺者は袖から刃物を出す
そしてそれを狩屋に投げた

「わっ!」
頭を狙って投げてきた刃物を狩屋はかわす

だが上が切れ、流血する血が視界を悪くする

次の瞬間

暗殺者が突進してきた
避ける暇もなく、狩屋は肩をざっくりと斬られる

「あ…」
狩屋は仰向けに倒れた

暗くなる視界、俺死ぬのか?
「天馬…くん」

狩屋はそう呟き、気を失った

——————

その時、狩屋は目を覚ます
夢か……

ここは稲妻神社の近くにある小屋の中だ
周りでは皆、布団も無しに寝ている

隣で寝ているのは、天馬と剣城だった

「…おい、起きろ」
狩屋は起き上がって胸をトントンと叩く

『マサキ起きたんだ…』
「…怖い夢を見た」
『だからって僕を起こさなくてもいいでしょ』
裏のマサキは言った

「…どうしようかな」
一度目覚めたらなかなか寝付けない

仕方なく狩屋は外に出る
今は大体4時位
まだ外は暗く、星が綺麗だ

「…裏屋」
『裏屋?』
「君の名前、俺が狩屋だから、裏の狩屋ってことで裏屋」
『…相変わらずのネーミングセンスだね』
「う…うるさいな…」
狩屋は顔を赤くする

「…剣城くんが、自分のコトモノに名前つけてたからさ、俺もつけようと思って」
『ふーん…』
「…気に入らないならもっと他の名前にするけど?」
『いや、遠慮しとく、もっとひどい名前になりそう…』
裏屋は言った

「…腹減った」
狩屋の腹が鳴った

『夕食なんだった?』
「コンビニ弁当とお茶」
『いいじゃん、ちゃんと食べたなら』
「…少し小さかった、由沙美ちゃんを優先して食べたから」
『ああ、あの女の子ね』
「今日知ったけど、由沙美ちゃん小6だってさ、俺の方が年上だし、優先するべきかなと思って」
『…いつからそんなに成長したのさ』
「さーね」

「…狩屋マサキか?」

突然の声に、狩屋は悪寒を覚える

振り返ると、そこにいたのは黒いマントを着た人間だった
マントのせいで顔も分からない

『…こいつコトモノだ』
「え!?」
狩屋は声を上げる

「戦意はないよ」
警戒する狩屋に黒マントは言った
「京介は?」
「…寝てる」
「そっか…」
そう言うと黒マントはこちらへ背を向けて去って行った

あいつは誰なんだ?
そう思いながら狩屋は小屋に戻った