二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ワンピース-王子嫌いな円卓の騎士 ( No.29 )
日時: 2012/06/17 16:20
名前: 勇騎那 (ID: .96qqWiz)

燃え盛る紅蓮の炎。
逃げ惑う者達。
彼らを追う海軍の怒声。
聖地マリージョアを襲った突然の事態。
天竜人には誰も逆らわない、それが鉄則の世界で、逆らった者が2人いた。
冒険家フィッシャー・タイガーと、元ロジャー海賊団船員通称"時渡り"のプリンセス・アマンダ。

「どこへでも構わない!!遠くへ逃げなさい!!」

瑠璃色のポニーテールにオレンジの目をして、左目の下になきぼくろがある女性が力強く、そして悲痛に叫ぶ。

「走れ!!二度と捕まるな!!」

種族として人間を嫌っていた魚人のタイガーも、奴隷たちに区別なくあらゆる種族を逃がした。

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タイガーは、多くの奴隷たちを海へ解放し、奴隷だった者とそうでない者達とタイヨウの海賊団を結成し、外海へ飛び出した。
奴隷だった者達には、体のどこかに龍の蹄のような形をした烙印が刻まれている。
それを掻き消すように太陽のシンボルを上から押し付けた。
奴隷だった者とそうでない者の区別を分かりにくくするためにそのシンボルは刻まれた。

———ドタドタドタ!!—

「タイガーさん!!」

短い黒髪にメタルブルーの目を持つ幼い少年が船長タイガーのいる部屋に騒がしく駆け込んできた。背中には不釣り合いなほど大きい黒刀を背負っている。

「フォークス、何だ」
「かいぐんの船がそこまで来てる!!」
「よし。戦闘準備!!」

奴隷解放の英雄、フィッシャー・タイガーを世界政府が野放しにするわけもなく、しょっちゅうタイヨウの海賊団は海軍船とぶつかる。

「奴隷であったものを差し出せ!!」

海軍将校の怒鳴り声にフォークスはこう返した。

「うちのクルーにどれいがいるしょうこはあるの?海兵さん」

幼い子供のどこにそんな力があるのか、フォークスは背中に背負っていた大きな黒刀を引き抜くと、海軍将校を斬りつけた。

「ぐああっ!!」

喘ぐ将校にフォークスは言い放った。

「体中しらべてみたら?どれいにはらく印が押されてるんでしょ?」

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