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フォークスは信じ難かった。
この少女の言うことが本当なら、奴隷解放の大罪人がこの島にいるということになる。

少女に引っ張られるがままにフォークスはある一軒の家の目の前で止まった。
普通の一般住宅と言う感じだ。

「ただいま!!」

少女はまだ手を放してくれない。
そのまま少女とともにその家に上がることになってしまった。

「ロルシアおかえり」

家の中から瑠璃色の髪に水を含んだように潤んだオレンジの目を持つ女性がその少女、ロルシアを出迎えた。
その姿をフォークスは忘れもしない。

「あら？その子は誰？」
「アルヴィット・フォークスだよ!!」
「探してたのよ!!ほら、上がって」

何なんだこの親子は……
フォークスは苛立ちと不快感を感じつつ、家に上がらせてもらった。

この出会いがフォークスの将来に大きく影響することになる。