二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜天才少女〜 ( No.121 )
日時: 2012/07/13 17:45
名前: ハルはる (ID: PJWa8O3u)


そして、予選の日が来た。

あたし達帝光中学は凄い注目の的で、応援の数は他校を圧倒していた。
そしてなんか、あたしへの視線が痛い。
やっぱり女子だから?・・・なんかそういうのって嫌。

「ねえ、あたしって今日は出ていいの?」

隣を歩く征十郎に問いかけた。
今日のスタメンは、あたしと征十郎と大輝テツヤと敦だ。
それからしばらくはあたしが出る予定はない。

「ああ、今日はフルで出ていいぞ。」

「よっしゃ、やる気でてきたぞ〜」

「杏奈っち頑張って下さいっスね。」

「涼太は早く怪我治してよ?」

「了解っス」

あたし達は一番最初の試合で、あたしが前に練習試合で戦ったトコ。
あの、卑怯な手を使ったところだ。
あいつら、絶対に叩きのめす・・・とぼやいてたら、征十郎がフルで出ていいと許可してくれた。

「白崎!頑張れよ!」

声を掛けてくれたのは、あの時の練習試合で一緒に戦った先輩だった。
あの後から、少し話したり、いい先輩だ。

「あ、先輩じゃないですか〜。今日は先輩の分まで、あいつら叩きのめしてきますね。」

「お前、可愛い顔して恐ろしいこと言うよなぁ・・・」

「ふふっ、まあ、全力で行ってきます」

さあ、楽しもうか。










「それでは、帝光中学校対OO中学校の試合を始めます!」

あたしはSG(シューティングガード)。征十郎はPG(ポイントガード)。大輝SF(スモールフォワード)。敦がPF(パワーフォワード)だ。テツヤに至ってはよく分からない。C(センター)でないことは確か。

「やあやあ、久しぶりですね」

「おっお前!2軍じゃ・・・」

「残念。1軍ですよ〜。」

「ちっ」

「今日は、最初っから飛ばすんで。覚悟してくださいね。
前みたいにはいきませんよ?あいつらは2軍とは比べ物にならないですから。」

敦のジャンプボールは見なくても大丈夫。絶対取るし。
思った通り、ボールは征十郎に渡った。

「白崎!」

「じゃあね」

グンッと一気に加速して征十郎からボールをもらう。
そしていつものようにシュートを打つ。

「速攻だ!」

そう叫んでゴールへ走る相手。
・・・馬鹿なのかね、この人たち・・・敦に勝てるわけないじゃん。

「敦〜吹っ飛ばすなよ〜?」

「言われなくても分かってるし。」

相手チームは敦の大きさに一瞬ひるんだ。
そこを見逃さなかったのが大輝。いとも簡単にボールを奪うと走り出した。

あたしは逆に走って敦の代わりにゴール下を陣取る。
あの小っちゃいのがゴール下?・・・なんて言葉が聞こえたけど、別に守ってるわけじゃないし。

大輝がテツヤにパスして、そのボールがあたしの手元にやってきた。

「杏奈っ、一発かましとけ!」

「おっけ〜」

モーションに入ったあたしを見て、相手は「しまった」という顔をした。
そのままあたしの手を離れたボールはリングにかすることなく、帝光の得点を「3」と変えた。

このシュートを機に流れは一気に帝光へと傾き、当然のごとく帝光は初戦をトリプルスコアで制した。