二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜天才少女〜 ( No.136 )
日時: 2012/07/21 00:14
名前: ハルはる (ID: 6w.ezElv)

黄瀬side


杏奈っちには、幸せになってほしいと思っていた。
赤司っちとくっついても、おめでとうって言うつもりでいた。

でも、つもりはつもりであって、実際には凄く悔しくて、おめでとうなんて言えなかった。

「っ、杏奈っち・・・」

雨上がりの、蒸し暑い道を歩いていく。
辺りはすっかり暗くなっているのに暑い。東京は嫌だ。

杏奈っちは鈍感だから大丈夫だ、と心のどこかで甘えていた。
もし、自分の気持ちを伝えられていたら、こんな風にもやもやしなかったかもしれない。

「こ、くはく・・・」

ポツリ、と呟いてみた。

「黄瀬君告るんですか?」

「ぅわっ、黒子っちいつからそこに・・・」

「今です」

呟いたことを聞かれていて、顔が熱くなる。

「僕は、誰かを好きになったことないんでよく分かんないですけど、気持ちは、しっかり伝えたほうがいいと思います」

「黒子っち・・・」

「伝えるだけでも、意味はあると思います」

「・・・そうっスね。ありがとうっス。」

「いえ、たいした事は・・・」

告白しよう。
そう考えただけで恥ずかしくなる。

まあ、それが杏奈っちを好きだってことっスね。