二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ〜天才少女〜 ( No.70 )
- 日時: 2012/06/26 17:52
- 名前: ハルはる (ID: H1c8Uwl2)
「・・・ちょっと、兄ちゃん」
「ん?なんだ?」
「さっきから何作ってんのよ!あたしを殺す気か!?」
キッチンに立って料理をしている(らしい)我兄。
まさか料理も出来るのか・・・?ますます嫌味な奴。と思って見ていたら、だ。
持ってくるのは焦げた物か、得体の知れない煙を漂わせた物ばかり。
「いやぁ、可愛い可愛い妹にお粥を・・・とな。」
頭をかきながら鍋を見ている。
あ〜・・・あれってお粥だったんだ。原型をとどめていなさ過ぎて分かんなかったよ。
「もういいから・・・あたしが作る。薬飲んだら大分良くなったし。」
「いや!俺が作る!!杏奈は寝て「兄ちゃんに任せてたら良くなるもんも良くならずに悪化するから。大人しくしてて」
パジャマの裾を捲り、マスクをしっかり着用してキッチンに立った。
兄ちゃんの料理の出来なさはお母さん譲りだな絶対。
「さて、何にしようか・・・」
お母さんの料理はお世辞にも美味しいとは言えない。そのおかげで(せいで?)あたしとお父さんは料理が大の得意となった。
思いつくジャンルは出来ると思う。
「和でいいか。」
パパっと料理を始める。味噌汁に炒め物に・・・、だんだんと楽しくなって、具合悪いのも忘れていた。そんな時。
ピンポーン・・・
玄関でチャイムが鳴った。
「俺が出てくるよ」
「よろしく〜・・・・あ、」
やばい作り過ぎた。
気がついたときにはもう遅い。どうして兄ちゃんは見ていたのに指摘してくれなかったのだろう。
「どーし「杏奈!!助けてくれ!」は!?」
ドタドタと走ってきた兄ちゃん。どうしたのかとその後ろを見ていたら・・・
「白ちんお見舞いにきたよ〜」
「杏奈〜?誰だそいつ」
あの馬鹿でかい敦を筆頭に、ぞろぞろとあいつらがリビングに入って来た。
いきなりなんなんだ。と思ったが、ふと机に並んだ料理を見る。
「いいところに!これ食べてって!」
あたしの後ろに隠れている兄ちゃんを忘れて皆に駆け寄った。
「・・・白崎、具合はどうなんだい?元気そうだけど」
‘元気なら部活来いや’といわんばかりのオーラを漂わせた征十郎様がにっこり微笑んでらっしゃる。
いや、目は笑っていない。まじ恐い。
「く、薬がきいてて・・・。
溶連菌感染症という風邪?らしいんですが・・・」
「それより、白崎あいつ誰だよ」
「え?」
大輝が指差したのは部屋の隅で固まっている兄ちゃん。
てゆーかなに怯えてんだよ。だれだよお前。
「あ〜あれはあたしの兄ちゃん。」
「「へ〜」」
「兄ちゃん?これがあたしのチームメイト。
いい加減こっち来てよ」
「だっだて・・・」
だからお前は誰だよ。
(しばらくグダグダ入るので一旦割愛)
「へぇ・・・君達がキセキの・・・」
「お兄さんはスポ医なんですか、」
「あぁ。トレーナーとか、杏奈のバスケの応援をしたくてね。卒業したら専属トレーナーにでもなろうかなって」
「兄ちゃんそれ初耳。ていうかあんた達どんだけ食べんのよ・・・(呆)」
一瞬のうちに机に並んでいた大量の料理を平らげてしまった。
今度は鍋にしようと心に誓った瞬間だった。
「・・・敦、野菜も食べて」
「え〜、嫌いだもん」
「もんじゃない。はい、」
野菜に手をつけない敦の口に無理やり野菜を押し付ける。
しぶしぶと野菜を食べた。
「ちょっ杏奈っち!なにやってんスか!」
「は?」
「あ〜んはないっス!!」
あ〜そういえばいつの間にか‘あ〜ん’をしてしまっていた。
「だって敦が食べないから。」
再び敦の口に押し付ける。よっぽど嫌いなのか、敦は唸っている。
「ずるいっス!!」
「は?意味分からん。そんなにあ〜んして欲しかったらテツヤに頼め。」
「嫌です」
ことごとくいろんな人から振られた涼太は「もういいっス」と呟いてひたすら野菜を食べだした。
「敦も涼太を見習え」
「え〜・・・」