二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜天才少女〜 ( No.95 )
日時: 2012/07/05 22:25
名前: ハルはる (ID: JkVnDcbg)

第11Q  『聞いてないよ!』

いつものホームルーム・・・が、なぜか凄く慌ただしかった。
「学園祭」とか、「男装」とか、「女装」・・・とか良く分からない言葉が飛び交っている。

「さ、咲?一体これは何?」

「ん〜?学園祭の準備だよ。杏奈知らなかったっけ?」

「初耳だよ・・・」

どうやら、あたし達のクラスは男装女装カフェをやるらしい。
男子が女装して、女子が男装する。
接客と宣伝以外はしないらしいけど、そこで一つ、問題が発生した。

「嫌だよ」

「え・・・でも」

なんとくじで征十郎が接客になってしまったらしい。
普通の接客ならきっと完璧な接客をしていただろうが、なにせ女装だ。しかもメイド服(丈は短め)となればノリのいい男子ならともかく、相当な覚悟が必要になるだろう。

相手が征十郎だから、女子のほうも強く言えないらしい。

「な〜んか、赤司君に苦労してるみたいだね」

かっこよく男装をしてきた彩華が隣に立って言った。
いや、かっこいいっていうか・・・

「彩華!何それ可愛い!」

「え、かっこいいじゃなくて?」

彩華は髪の毛を後ろで簡単に結び、スーツを着ている。
そして何を考えたのか、手にはウサギのぬいぐるみ。

「どう?彩華には可愛い系男子になってもらいました〜」

「ナイス咲!ってか、咲かっこよすぎるよ・・・」

咲は学ランをきていた。お兄さんのやつらしい。
もともと短髪だから、男装が凄く似合っている。

「・・・で?あたしは何すればいいの?」

「う〜ん・・・まだわかんないから、とにかくあれをどうにかして」

「え?」

咲が指差したのは、足を組んで女装を頑なに拒む征十郎。
・・・うん。そうだね

はぁ、と一つため息をつき征十郎の元へと歩いた。

「征十郎、くじで決まったんだから女装しなよ」

「・・・」

え、無視ですか?
ちょっとカチンときたよ。無視しなくてもいいじゃない。

「征十郎」

「・・・あ」

閃いた。という顔。
・・・いや、いい事思いついた。だろうか、こういう時の征十郎は決まって良くない事を思いついた時だ。

「白崎、お前がそれを着ろ」

「(やっぱり来たよ)」

小さく呟く。

「いや、男装女装カフェなんだから、あたしがそれ着たら意味ないでしょ」

「それでいいだろう?佐々木さん」

「えっ・・・」

人の話を聞け〜!!
征十郎は反論しようとするあたしの口を塞いで話を進める。

「一人だけ女子がメイド服でも面白いんじゃないかな」

「あ〜確かに」

・・・と咲が征十郎の意見に対してそう言った。
お願いがから咲、賛成しないで。

「・・・じゃ、じゃあそれでいいよ」

そう佐々木さんが言った瞬間、見計らったかのように征十郎のてが離れる。

「っ!せ・い・じゅ・う・ろ・う?お前は何してくれとんじゃ〜!!」

教室に、あたしの声がこだました。