二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.gray-man -存在の証- ( No.20 )
- 日時: 2012/06/15 17:10
- 名前: ラン (ID: qs8LIt7f)
第三夜 -訪問者との-
「崖がどうしたの」
「あの子!」
リナリーに指さされた先には、白髪のゴーレムを連れた少年。その少年を見ると、ルークの目が見開いた。
—アレン...?
「あの子、クロス元帥のゴーレム連れてるのよ。知らない?」
「...師匠.........」
ルークはリナリーの言葉を無視し、フッと静かに笑った。まるで、アレンを試すかのように。
映像の中から、声が聞こえてくる。
『すみません。クロス元帥からの紹介で来た、アレン・ウォーカーです』
「クロス元帥の知り合いだ」
「ルーク。本当に知らないのか?」
「あれ...?ルーク...その目...!?」
リナリーがルークの目に写るものを見て、ゾッとした。初めてちゃんと見る、ルークの瞳。両目は紅い。その上黒目は丸ではなく・・・アクマのペンタクルの形をしていた。
「もしかしてその形...」
『アウトオオオオオオオオオオオオオオ!!』
リナリーがルークに質問を投げかける途中、門番が叫んだ。
「バカだな」
「ルーク...やっぱり知り合いじゃないの?」
「そうだよ」
「誰だ?アイツは」
—教えてやってもいい。でも...久しぶりにアイツの実力も見てみたいな
黒髪をポニーテールにまとめた男・・・<神田ユウ>が、アレンをアクマだと勘違いして襲う。その様子を、ルークは面白がりながら見ていた。
『本当に敵じゃないですって!クロス師匠から、紹介状が届いてる筈です!!』
『クロス元帥から...紹介状?』
『は...はい...。コムイって人宛に』
室内全員は、コムイをジーッと見つめる。俺も少し遅れて、コムイを睨む。
「そこの君!」
「は...はい!」
「ボクの机を調べて!」
「あ...あれをっすか...!?」
「室長...」
「兄さん...」
みんなが呆れ顔でコムイを見る。まるで自分で探せよと、訴えているかのように。
「コムイ・リーに命令。10分以内に師匠からの紹介状を見つけろ。命令を逆らえば、罰を与える」
「ボクも、手伝うよ—」
「......ハァ...」
手を上げながら、コムイは手紙を探しに行った。が、直に机に座ってコーヒーを呑気に飲むようになった。
「あ!ありました!クロス元帥からの紹介状!!」
「だってさ。リーバー。止めろ」
「神田ぁ!攻撃やめろぉ!!」
神田は攻撃を止め、教団の門が開いた。アレンは教団の外を見回してから、リナリーが迎えに来て教団に入った。
「今頃武器治してるな」
神田のイノセンス、日本刀型<六幻>で、アレンの左腕は切り裂かれた。その治療をコムイがする。地獄の痛みと引き換えに。
急いで治療室に向かい、アレンの叫び声が聞こえた。もうすぐ出てくるだろうか。