二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.gray-man -存在の証- ( No.44 )
日時: 2012/06/19 20:58
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

         第七夜 -ルークの親-


「クロス・マリアン...?師匠だけど」
「そうですカ。わかりました。3日後には戻っても良いですヨ」
「あ...はい。ありがとう」

 クロス・マリアン...ルークの師匠はずっと、女と酒で遊んでいる。そのお金を自腹で払うよう押し付けられ、そんな苦痛から逃れていた所を千年伯爵に引き取られた。
 そして、約束の3日後

「また会える日を楽しみにしてますヨ」
「...うん。また来るね」

 そう告げて、嫌々ながら師匠の元へ帰ったルークだった。

———————————————————————————————————————————————————

「...なんだよ」

 流石にコムイも忙しいようで、居なかった。いたのはただの...白髪野郎。ルークの大嫌いな...白髪野郎。ひょろっと弱そうな...白髪野郎。

「起きました?ルーク」
「悪いか。何してんだ」
「コムイさんに変わるよう頼まれたので」
「余計な...」

—もう任務終わったのか。

「今回の任務...ルークの父親らしきAKUMAはいませんでした」
「...そうか」
「ただ、神田が破壊してたので...」
「お父さんがレベル1なワケないだろ」
「あ...そうですよね」

 ルークのお父さんは・・・AKUMAだった。決してやってわいけない恋。それを...ルークの人間の母と、AKUMAの父はしてしまった。
 ルークはその両親の間に、産まれてはならないのに生まれてしまった。人間とAKUMAの血が流れた...存在してはならない者。
 眼はアクマのペンタクル。AKUMAの弾丸を受けても平気。これがAKUMAの遺伝。
 身体は人間。イノセンスの適合者。これが人間の遺伝。
 母は直に死んだ。その前に、父は居なくなってしまっていた。ルークは残った父親を探しに旅に出た。そこで出会ったのが、クロスだったのだ。

「それで...」

 グゥウー。という音と共に、アレンが笑みを浮かべた。後頭部を撫でながら言う。

「食堂に行こうとしたら、リナリーが止めて...」
「...へぇ」

—歓迎会か。久しぶりの入団者だから、ジェリー張り切ってるだろうな。...久しぶりに豪華なものが食べれる。

 ガタンガタンという音がした。アレンとルークはそれに反応し、ドアを見つめた。

—コムリン...?

 ルークには聞き覚えのある音で。ベットから起きたルークは団服を着た。二人で一緒に部屋を出て、状況を確認するために神田に話しかける。