二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

  奇跡の断片をさがして、  003. ( No.24 )
日時: 2012/07/22 17:35
名前: さくら (ID: noCtoyMf)
参照:  赤司様まじ赤司様

03.



「おい、一年!守りが甘いぞ!」

「っはいっ!」


「すみません、バスケ部の入部届け下さい」「おー。マネだよな?うちのバスケ部はマネが居なくて困ってんだ。助か、」「いえ。選手用も下さい。あ、勿論マネも」「え?うちには男子バスケ部しかないぞ?」「良いんです。中学時代もそうでしたから」数分前に職員室に入部届けを貰いに行き、仮入部届けを書いてから体育館へ向かう。
 そう言えば、誠凛は女子の先輩が監督だって聞いた。顧問は別に年老いた先生が居るらしいが、今はその監督サンに出した方が確実だろう。

 選手用とマネージャー用、両方を持って体育館のドアを開けた。




 ×




「なぁ、見てみろよあの娘。可愛くね?」

「だよなだよな!俺も思った。あんな娘がマネとかやってくれないかなー」


 バスケ部は一年も交えて練習が本格的に始まり、体育館は熱気で溢れていた。
 うん、懐かしい。次第に緩まる頬を必死に保ちながら監督を探す。ダメ、冷静を保つのよ、ポーカーフェイスでしょ。得意でしょう?

 あれ、でも幾ら見たってそれらしき人影は見つからなかった。
 まず女子が居なかった。可笑しく不自然に思いながらももう少し探してみる。

 すると、奥の方でスキップをしながら歩いてくる女生徒を見つけた。明るい茶髪を短く切り、前髪をピンで止めた綺麗な人だった。
 そう言えば此処の監督は女子の先輩だと聞いたのを思い出した。否、私のイメージとはほぼ遠く掛け離れていたが、私の目に狂いが無ければ彼女が監督だろう。

 スキップが止まらない先輩の前に立ち、プリントを二枚差し出した。


「白李サクラ。バスケ部選手兼マネージャーとして、入部希望です」

「・・・え?」




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