二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナクロ〜なくしたくない物〜2章2話更新&500越え ( No.55 )
日時: 2012/08/14 14:15
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: z52uP7fi)

四話   「メール」



♪がんばれ がんばれ 命燃やして♪

不意に、バッグの中のケータイが、「fight」を奏で始めた。メール着信のときに流す音楽ってことは、だれかからメールきたのか。
いまじいさんとの話とちゅうだけど……ま、いっか☆(←よくないだろ)
俺はみんなに見つからないように林の中に入ると、メールの内容を確認するため、ケータイを開いた。画面には封筒マークと、そこから出ている吹き出しに「Eメール 一件」と書かれてる。

(だれからだろう……。)

封筒マークのところで決定ボタンをおすと、画面がまっ白になった。
すこしすると、メール画面になる。それまでは、べつに問題なし。なんだけど……。差出人の名前を見て、絶句した。


『差出人:ベータ』


(ベ、ベータ……から……?)

なんで、ベータからメールが……つーか、未来からでもメールって送れるのか? それ以前に、なんで俺のメールアドレス知ってるんだよ。オリジナルアドレスにしておいたのに。

(とにかく、内容を見てみないと分からない。)

俺は画面をスクロールして、内容を見た。


『内容:どうも、風丸風花さん。
     あなたとはサッカーしてて、とぉってもおもしろかったですよ。またやりましょうね。
     じつは、あなたが雷門イレブンの一員になったってきいたときから調べを入れてみていたんですけど……。
   まさか博物館の警備をしてくれているロボットの設計図を書いたのが、あなたのお父さんだったなんて……おもしろいですねぇ。
      そこでぇ、いいこと思いついちゃったんですけど。
      風花さん、わたしたち側につきません?』


(なっ……!)

俺は、ここまで読んで、口があんぐり開いて、あごがはずれるかと思った。

(どういうことだよ……。)


『だって、あの博物館は、わたしたちの博物館も同然のところ。つまりあなたのお父さんは、わたしたちの味方ってことなんじゃないですか?
  まあ、時間はまだたくさんありますし。またお話をしましょう♪
  そうですねぇ。きょうの午後二十二時病院前とかだいじょうぶですか? ではでは。』


(なるほど……。)

俺は返信のほうに画面を切りかえ、打ち始める。


『内容:メール読んだ。
     あんまり気はすすまないけど、会うには会おう。
     でも、きょうはむり。病院をはなれるからな。』


打ってすぐ送信。数秒して『相手にとどきました』とでてきた。
ふうとひと息つき、もどろうとした瞬間、またメールを着信した。


『差出人:ベータ
  内容:あらあら、それは残念ですわぁ。
      いったいどこにいくんですの?』


どこにいくって……。絶対しょうじきにいえない……!


『内容:だれがしょうじきにいうか。』


俺はそれだけ打ち、返信すると、天馬たちの元にもどった。
俺が帰ってくると、天馬はふしぎそうに俺を見て、いう。

「風花! どこにいってたの。」
「あ、いや……ちょっと……な。ハハハ……。」

天馬は、ふしぎきわまりない表情で、俺を見ていた。
江戸時代のほうにいくらしい。なんだっけ……織田信長だったかな。に会いにいくって。




もし江戸時代で会うことになったら……やってやる。