二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナクロ〜なくしたくない物〜番外編更新中&700越え ( No.80 )
- 日時: 2012/08/24 08:14
- 名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: z52uP7fi)
九話 「おきわすれてきた」
「じゃあ、俺いくわ。」
「いってらっしゃい。事故るなよ。」
「サボるなよ。」
「う゛う゛っ。わ、わかってらあよ。いけよ、とっとと!」
俺がクギをさすと、相崎はいやそうに顔をゆがめて、犬を追い払うみたいに、手をふった。おまえな……俺は犬じゃねえぞ?
ということは、もう慣れてしまったのでフィールドにもどってきてみれば。
「……いつの間に一点とってたんだ? つか、いつの間に神童先輩と信長ミキシマックスしたんだ? てか、なんでベンチに信長いるわけ? って、友撫すげーメロメロじゃん。」
などと、まあいろいろと疑問がうかんできたわけなんだけど。ほんとにいつの間に信長とミキシマックスしたわけ!?
ありえん。ありえん展開の速さだ。
「あっ、お兄!」
「シーッ。いったいいつの間にミキシマックスしたんだよ、友撫。」
俺がきくと、友撫はコショコショで教えてくれた。
まず、信長がベンチまできて、神童先輩にうんぬんかんぬんいって、試合中いきなりミキシマックスしたらしい。友撫はその間、一瞬寝てたらしい。
「おい;;」
「だって、しかたないじゃん。それより、あっくんには会えたの?」
「会えないわけないだろ。って……なんでこういうときにかぎって、重要なシーン見逃すんだろうな、俺って。」
「かわいそーに☆」
絶対かわいそうと思ってないいいかただ。
「試合終了! 織田軍の勝ち!」
「ほー、安心……って、えぇ——!? 試合おわりかいな!」
「あっ、風花! 見ててくれたー?」
天馬がこっちを見て、フリフリてをふってる。ごめん、いろいろ見逃した。まじごめん。
「雷門のみんなを、元にもどしてもらうよ。」
フェイたちが、ベータをとりかこんでそういった。なんなら、俺の記憶も元にもどしてくださいな。思いだしてもらえてないとめんどうくさいこともあるんでね。
「ちぇっ。わかりましたよ。」
ベータちゃん、ずいぶんイヤそうだねー。でも、もどったならそれで……よくねえ!? 待って、ちょっと、ほんと待って!? 俺の記憶どうなんの!? 俺関連のみんなの記憶どうなるわけ!?
☆
けっきょくあのあと、ガンマってひとがきて、ベータたちひきつれて帰っていって、信長さんとすこし話して、そんできょう。
「3、2、1、タイムジャーンプッ!」
ワンダバのかけ声で、タイムジャンプ。うしろに見えるみんなとわかれるのが、なんだかイヤなような、でもしかたないって納得してる自分も、どこかにいるような。
「お兄、なにもわすれていってないよね。」
「ああ。なにも……ん?」
「どうしたの? なにかわすれたの?」
やべえ。ちょっと待て。
…………………………………あ。
「友撫……
相崎を、あの時代におきわすれてきた。」
「あ゛。」
やっちまった……。
P.S.相崎は、手持ちのタイムブレスレットで、なんとか現代にもどってきました