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　　　　　　　　　　　第三夜　-増える敵-


由尹said



由「待って・・・待ってよ!!離してよ・・・お兄ちゃん!お兄ちゃん!!」
幸「落ち着けよ由尹!;;兄貴だって苦しいんだよ!!教団の命令なんだ!」
由「幸太は・・・幸太はお兄ちゃんより教団が大事なの!?」
幸「それは・・・」

お兄ちゃん・・・どうしてあっさり行っちゃうの?
異端審問は・・・・・・ねぇ・・・

由「お兄ちゃん!!」

また・・・暮らすって決めたのに・・・
これじゃ・・・

卦「由尹」
由「・・・何・・・?」
卦「大丈夫。戻ってくるから・・・また一緒に暮らそう」

やめて・・・笑わないでよ
笑ったら・・・もう帰ってこないみたいじゃん
その笑顔は・・・何を伝えてるの?
ねぇ

由「お兄ちゃん!!!」
幸「由尹・・・」

また
届かないとこに・・・
行ってしまった

由「聞かなきゃ・・・」
幸「え?」
由「コムイさんに聞かなきゃ!!」
幸「あ、おい!?由尹!どこ行くんだよ!!」
由「コムイさんの居るところ!!お兄ちゃんが異端審問にかけられる理由を・・・聞かなきゃ!!」

理由なんてわかってる
お兄ちゃんは・・・私達の敵''ノア''だからでしょ?
でも・・・お兄ちゃんはエクソシストでもあるんだよ・・・
それにノアの力はもうない・・・
なのに!!

由「コムイさん!!」
コ「!?由尹ちゃん・・・!?」
幸「室長・・・・・・」

誰かがいる
見たことのない、金髪の人

??「君は?」
由「どういう事・・・?お兄ちゃんが異端審問って!!ねぇ!応えてよ!!」
コ「由尹ちゃん・・・」
??「!」
幸「すいませんねぇ会談中に;;今すぐ連れていきますんで!ホラ行くぞ由尹」
??「待ちなさい」

・・・え?

??「貴方は澤羅卦尹の妹ですか?」
由「・・・あ、はい・・・」
ル「中央庁特別監査役、マルコム=Ｃ=ルベリエです」
由「ルベリエ・・・さん・・・?」
ル「貴方の兄・・・ノアについて是非お話をお伺いしたい」
全「・・・!!」

・・・今の言葉

由「取り消して下さい」
ル「?」
由「今の言葉、取り消してください。私の兄はノアじゃありません。・・・エクソシストです」
ル「そうですか?貴方の室長が、貴方の兄をノア対象とすると判断したのですよ(※日と月3章79話参照)」
由「・・・え?」

どういう事・・・?
コムイ・・・・・・さん・・・・・・?

コ「それは—」
由「コムイさんも・・・お兄ちゃんを敵だと思ってるんですか・・・?」
コ「待つんだ由尹ちゃん!」
由「もう・・・もういいです!!」
幸「由尹!!」

みんな・・・敵なんだ
お兄ちゃんを仲間だと思ってる人は
居ないの・・・?
ねぇ・・・
どうすればいい?お兄ちゃん
私・・・わたし・・・

由「お兄ちゃん・・・!!」