二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.gray-man -天空の鏡- ( No.35 )
- 日時: 2012/07/09 21:42
- 名前: ラン (ID: qs8LIt7f)
第五夢 -怪我-
「...あ—...」
ハルナと一緒に食堂に行き、食べ終わった時。ハルナはポケットから粉を取り出し、水と一緒に飲み干した。これが彼女の日課...習慣だった。
「何?」
いつ飲むのを止めるのか。そう思いつつ、薬を眺める。それをハルナに見られた。別にいつもの事なのだが、何故か今日はいつもより長く見てしまっていた。
「飲む必要あんの?それ」
「...うん」
「もう悪化もしないし、治らないんだろ」
「...うん」
ただ、うん。としか応えてくれない。いつもそう答えるが、今日の答え方には少し重みを感じた。小さい頃から一緒にいるが、ハルナは何一つ変わっていない。いや...小さい頃からという言葉は、正しくないのかもしれない。詳しく言えば...幼い身体をした時から。が正しいのかもしれない。
「どう?話してみて」
「明るかったよ」
「...へぇ」
席を立ち上がり、食器を返しに行く。そんな時、神田の声が聞こえた。ファインダーに喧嘩を売って、首を締めている。「行こう」とハルナに言おうと思ったが、そのハルナが隣から消えていた。左右前後見回してもいない。
再び神田に視線を戻すと、アレンとハルナが目に入った。瞬間的にヤバイと思い、食器を再び机に戻して三人の元へ急いだ。
「ストップ!!」
アレンとハルナが二人揃って神田の左右の腕を掴んだ。
「関係ない所悪いですけど・・・そういう言い方はないと思いますよ」
「離せよ・・・もやし。ハルナ」
「神田...!?」
神田が自由な片手を掴んでいるハルナを、投げるように振り払った。
「...あっ」
神田は別に悪気はなかった。だから、倒れていくハルナに目線が行ってしまった。もしかしたら、なってしまうかもしれないから。やってしまったかもしれないから。
でもハルナは普通に痛がっただけだった。それを見て神田は、少し安心した。
「ハルナ!」
「大丈夫だから」
「神田...大概にしろよ」
「早死にするぜ。お前...嫌いなタイプだ」
「そりゃどうも」
こんな所で喧嘩するなよ。とため息をつくカナタは、ハルナを立たせた。
食堂を出ると、リナリーとリーバー班長が目に止まり、話しかけた。
「こんな所で何やってんの」
「ちょうどよかった二人共。やっといた」
「え?」
「任務に行ってもらうから、アレンと神田探してくれ」
火花がちってる場所へまたもどるのか。カナタは呆れたが、ハルナをリナリーにあずけてから二人の元へ向かった。