二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂—白夜叉と黒夜叉— ( No.1 )
日時: 2012/07/06 16:39
名前: ARISA ◆05Q6suVuis (ID: I.8LRP4y)

○Prolog

私は、攘夷戦争の中で、彼に出会った。

「おい、大丈夫か?無理すんなよ」

それが、彼との初めての会話だった。


味方だった彼は、仲間からも、敵からも恐れられる《白夜叉》という存在だった。
それと同士に、仲間からはとても信頼されていた。

それは、私も同じ。
私も、彼を信用していた。

私は、彼と出会った時は、まだ子供だった。
確か、十三、四歳位だっただろうか。
私の街は、戦争の中でなくなった。
親も、友達もいなくなってしまったのだ。
そこで、私は彼に助けられた。

すぐに、ここから離れろと言われたが、私は聞かなかった。

「やだ、私も戦う!!」

私は、周りの人から「天災」と呼ばれていた。
「天才」でもあったらしいが、驚異的な剣さばきやら何やらだったらしい。
大人なんか、二十人くらいなら一人で倒せた。

それが、みんなは恐ろしいと感じてしまったらしい。
いつしか私は「天災」と呼ばれるようになったのだ。

でも、今この地殻が彼の役に立とうとしているのなら。
そう思い、私はわがままを言ったのだ。
彼は困った顔をしたが、隣にいた黒い髪の男の人が、

「まぁ、いいんじゃねぇのか?こいつ、まだガキだけどよ。
 このままここにおいておくのもまた逃げ回らなきゃいけねぇだろうからよ。
 どうせなら俺等と一緒にいたほうがいいんじゃねぇのか?」

そう言うと、彼は困った顔をしたがやがて、

「しゃあねぇな。……来いよ」

そう言って、差し出す手を、私は握ったのだ。



◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


でも、今隣りにいるのは。


「凛、行くっスよ!」

「はぁい!」


「晋助様、連れてきたっすよ!」

「よぉ、凛。遅かったじゃねぇか」


高杉晋助という、彼と出会った時にわがままをきいてもらった、あの黒髪の人だった。