二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂—白夜叉と黒夜叉— ( No.4 )
日時: 2012/07/12 10:55
名前: ARISA ◆05Q6suVuis (ID: I.8LRP4y)

○1話

「晋助様、これからどこに行くんスか?」

「あぁ、ちょいと江戸に遊びにな」

晋助は、冷たい氷のような笑みを浮かべながら来島また子の質問に答える。
また子はそれを聞いて「晋助様かっこいいッス………」とか言っている。
私はその光景を見て少し呆れながら、晋助に聞いた。

「ねぇ、晋助。江戸に遊びに行くってさ、何しに行くの?
 晋助が遊びに行くなんて珍しいじゃん。何か面白いものでもあったの?」

すると、晋助は

「あぁ、面白いものを見つけてな。今からそれを見に………、いや、貰いに行くだけだ」

などと言い、それに続けて

「お前も、興味があるんだろう?江戸に」

こう言った。
いかにも私の考えていることがわかりますというような感じで、私は少し恥ずかしくなった。
確かに、私は江戸に前々から行きたいと思っていた。
あまり行ったことがないというのもあるし、ずっと船に乗っていたんじゃあ、飽きたりもする。
だが、それ以外に、もっと大きな理由があった。
それは——————、

「銀時に、会いたいんだろう?」

「きゃあっっ!!?」

私が、そう思っていると横から考えていることと同じことが聞こえたから、驚いて声を荒げてしまった。
と、いうよりも、叫んでしまったのほうが正しいか。

晋助は、いつもと違うように微笑を浮かべた。
本当に、ほんの少しだったから、他の人にわかるかどうかは分からないが。

「おいおい、いくらなんでも叫ぶのはひでぇじゃねぇか。
 俺だって傷ついたりするんだぞ?」

他の人の話しを聞く限り、晋助は、人前ではめったにこんなことを言わない。
『傷つく』『ひでぇ』とか。こんな事を言うのは、私の前だけらしい。
ずっと晋助を慕っているまた子が言うのだから本当だとは思うのだが、何で私の前だけなのかがわからない。
他の人の前でもやればいいのに。
まぁ、私はそのときはあまり深く考えなかった。

「ご、ごめん。でもさ、考え事をしてる途中で急に話しかけてくる晋助もどうだとは思うよ?」

私は、謝りつつも少しだけ反論してみた。
そうすると、晋助はやはりいつもと違う笑みを浮かべる。

「すまねぇな、ほら、もう少しで江戸につくから、おとなしくしてろ」

私は、その時は晋助の言うとおりにした。
いつもなら「やだ!!」とか言って、船で騒いだりしていたが、今日はおとなしくした。


今日の晋助は、何かおかしい。
何故か、晋助の見せた笑みが、私には哀しげな笑みに見えたから。






更新が遅れてごめんなさい><
掛け持ちしているので、いっぺんに書き込むことができないんです。
それでは、今週中には更新できると思いますので、失礼します。