二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂—白夜叉と黒夜叉—オリキャラ募集! ( No.43 )
日時: 2012/08/04 10:13
名前: ARISA ◆05Q6suVuis (ID: I.8LRP4y)

○10話

「………麻那歩まなほ

土方と沖田が視線を向けたその先には、真選組の服を着た、まだ幼さが残っている「男」の隊員がいた。
どうやら、麻那歩という名前らしい。
凛は、沖田に向けていた視線を麻那歩に向ける。
髪は、腰辺りまである光の具合で灰色にもみえる黒髪で、毛先がくるっとカールしている。
瞳は炎のような紅色で、背は神楽と同じくらいだろうか。
整った顔立ちは、まるで「女」みたいだ。
だが、男物の真選組の隊服を着ていることから、やはり男なのだろう。
それにしては随分可愛らしい男だな、と凛は思ったが、あまり考えないことにした。

「どうもどうも、ウチの土方と沖田がお世話になってます☆」

おちゃらけた顔で笑う麻那歩。その顔は、どこぞの女は表せない、天使の微笑みであった。

————男なのに可愛いな、畜生め。

凛が、心中でそう思っていると、麻那歩がこちらへやってきた。

「ん?ねぇ、土方ぁ。この人ってもしやもしやの《黒夜叉》さん?」

「あぁ、そうだ。それにしてもよくわかったなお前」

すると、麻那歩はとんでもないことを口にする。


「うん、そりゃあ知ってるよ。だって沖田の隊服のポケットに盗聴器付けてたもん」



————はぁ?

凛がありえねぇという顔で麻那歩を見つめていると、麻那歩はこちらの視線に気づいたのか、にこりと笑顔を見せた。
え?と思い、自分も笑顔を返そうと思った時、沖田が……、

「麻那歩さん?貴女は一体なんてことをしたんでしょうかねぇ?」

沖田が黒い笑みを浮かべて麻那歩の方へと歩いてくる。
流石にヤバイと思ったのか、麻那歩は凛の後ろへと隠れて、こっそりと沖田の方を見る。

「ま、まぁまぁ!そう怒らないでよぉ☆」

語尾に☆が着くほどはじけた声で言ったが、沖田はそれに構わず麻那歩の方へと近づき、頭にグーに仕立てをグリグリとする。

「怒らないでよぉ☆、じゃぁねぇよなぁ……?」

————流石ドS。

凛は心の中でそう思いつつ、麻那歩の「助けて!」という目線も「頑張れ」と手で合図をして、土方に言った。

「ねぇ土方さん。近藤さんがよんでるって言ったましたけど、行かなくていいんですか?」

土方は今まで忘れていたのか、ヤバイという顔をして、沖田を呼ぶ。

「おい、総悟!近藤さんが呼んでるって言うから、さっさと行くぞ!」

沖田はへいへいと返事をしながら、麻那歩を放す。
開放された麻那歩は、凛の方へと向かってきて、

「初めまして、《黒夜叉》さん!オレ、雨月麻那歩うづきまなほといいます。よろしくね☆」

よく語尾に☆が着く子だなぁと思いながら、凛も自己紹介をした。

「はじめまして、私は黒翔凛こくしょうりんといいます。よろしくね、麻那歩君」

「君付けなんかしなくていいよ!ほら、オレも呼び捨て&タメだし?」

本当に男か?と思いつつ、凛は

「それじゃあ、呼び捨てで行かせてもらうね?よろしく、麻那歩」

そう言うと、麻那歩は満足したようにニコッと笑顔を見せて、くるりと後ろを向く。
だが、また凛の方を向き、こう言って来た。

「そうだ!明日、またここ来るから、トモダチも連れてくるよ!みんなかわいいよ☆」

「え、あ!うん、分かった!楽しみにしてるね」

凛がそう返すと、「じゃあねぇ〜〜」と言いながら、土方たちの後を追った。



「………嵐が過ぎたな」

「ですね」

「…そうアルネ」


銀時、新八、神楽は、土方たちが去った後、くたびれた顔をしてそう言ったそうだ。



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はい、まずは序章みたいなの終わりです!
次からは、「あの男」が出てきたり、小町とまっちゃんさんのオリキャラも出てくる予定です☆
引き続き、ユウと月那のオリキャラも出る予定です☆
それではお楽しみに……(^−^)/