二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.11 )
日時: 2012/07/15 17:17
名前: 黎 (ID: N7iL3p2q)

「もももも萌香ちゃんがもう人妻だったとは…!」
「違うよさつき!…赤司!変なこと言うんじゃない!」
 紫原はお菓子を食べる手を止めて明後日の方向を見ていた。
 そして緑間は・・・。
「み、みどりーーーーーーーーん!!!」
 チーン。緑間は白目をむいたまま気絶していた。
 …おそらく真面目すぎる緑間の頭では赤司の言った言葉は理解できなかったのだろう。
 緑間は桃井によってズルズルとベンチの上で寝かされた。
 フウッと赤司はあきれたように溜息をついた。
「変なこと?何を言ってるんだ萌香。当たり前のことを言っただけじゃないか。それに小6まで一緒に寝た
仲だろう?」
「「萌香ちん!!」」
 がばっと桃井とあの紫原が必死の形相で萌香を見る。
「「どういう関係なの!!?」」
 桃井と紫原がシンクロした。
 萌香はほんのり顔をあかくしながら、
「ただのクラスメ—・・・」
「「そんなわけないでしょ/じゃん!!」」
「うう・・・。」
 萌香はたじろいた。
「ただのクラスメートと一緒に寝る人間がどこにいるのよ!」
 桃井の叫びにうんうんと激しく首を縦に紫原はうなずいた。
「また寝ぼけたこと言って…。オレ達は幼馴染でもあり、婚約者だ。」
「赤司のバカ!最後のはよけいだ!」
 萌香は赤司の頭をたたこうとしたがよけられてしまった。
「はあ〜。びっくりしたあ・・・。」
 桃井はへタンと力なく座り込んだ。
「とりあえず、夫婦じゃなくてよかった〜。」
 紫原はお菓子を食べることを再開した。
「萌香〜。幼馴染ならちゃんと言ってくれればよかったのにぃ・・・。」
 桃井は上目使いで萌香に話しかける。
「だって・・・。」
 萌香はまだ顔を赤くしながら、そっぽを向いた。
「萌香。」
 今度は赤司が涼しい声で萌香に話しかける。
「な、なんだ?」
 萌香は一瞬だけ赤司の顔を見た。
 その顔はいつもより真剣だった。
「萌香。お前は小6までオレのことを征ちゃんと呼んでいたのに、中学にはいってからは苗字で呼んでたな。…ちょうどいい機会だ。前のように征ちゃんと呼べ。」
「萌香…?」
 桃井がえっ。という顔で萌香を見た。
「中学生にもなってそんなこと言えるわけないだろ!?」
 ギッと萌香は赤司を上目使いで睨み付ける。
 とはいっても身長差があるので必然的に上目使いになるのだが。
「征ちゃん。」
「断る!」
「征ちゃん。」
「いやだ!」
「征ちゃん。」
 赤司の目が鋭くなった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・征十郎・・・。」
「まあいいだろう。」
(萌香が折れた……!)
 桃井は紫原は改めて赤司には逆らえないことを知った。