二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.12 )
日時: 2012/07/23 15:03
名前: 黎 (ID: N7iL3p2q)

「・・で、これからのマネージャーの仕事だが・・・。」
「私が説明するね萌香!」
「私するって言ってないんだけど!?」
 マネージャーにさせる気100%の桃井と赤司に突っ込む萌香。
「いいじゃん〜。なっちゃいなよ〜・・・。」
 紫原がポテチを食べながらつぶやいた。
 カチャ、メガネを動かすとフウとため息をついた。
「まあ、これで桃井の飯を食わなくていいと思うとホッとするのだよ。」
「ひどいッ!みどりん!」
 プウッと桃井が頬を膨らませながら緑間をにらみつけた。
「ひでーのはお前の飯だぜ。ありゃあ食えるもんじゃねえぞ。」
 付け加えるようにバスケットボールを指の上でまわしながらこっちに歩いてきたのは青峰だった。
「もうっ!縁起でもないこと言わないでよねッ!青峰君!」
 いつものように口げんかが始まりそうになったとき。
「大丈夫ですよ。桃井さん。桃井さんの料理はけっこうまともですから。」
 諭すように桃井を慰めた黒子。
 桃井は目をうるうるさせながら黒子に抱き着いた。
「テツくーーーーーーーーん!!」
 みんなの後にやってきた黄瀬は黒子に(けっしておいしいとはいわないんスね…。)と思っていた。
 そんなみんなをよそに、体育館から出ようとする影1つ。
 それに気づいた7人はその影に叫んだ。
「「「「「「「萌香さん/ちん!!!!!!!」」」」」」」
「うう・・・・。」
 降参するように動きを止めた萌香。
「いつの間に動いたのだよ・・・。」
 呆れたように萌香を見る緑間。
「まあ、萌香はバスケやってた時から速かったからな。」
 赤司がサラリといった。
 バスケ、と聞いて青峰が黙っているわけない。
 青峰の耳がピクリと動いた。
「なあ、赤司。萌香って強いのか!?」
「ああ。お前以上に速いな。」
 青峰の目がキラキラと輝いた。
 そして、ビッと萌香を指差した。
「うおっしゃーーーーーー!!!行くぞ萌香!」
「征十郎!青峰!私やるだなんて一言も…!」
「じゃあ、お前先行な!」
 ヒュッと青峰からボールが渡される。
 萌香が受取ろうとした瞬間。


ーーードクンーーーー
「うっ・・・!」
「萌香?」
 頭を抱え込む萌香を心配そうに見つめる桃井。
ーーーー菜々ちゃん!しっかりして!・・急いで救急車!ーーーー
ーーーーあんたのせいよ!ーーーー
(まただ・・!どうして…!)
 萌香は頭を抱え込みながらしゃがむ。
 青峰の投げたボールはテンテンと萌香の足元に転がった。
「お、おい…!」
 青峰やみんなのかけた声よりも先に萌香の目に入ったものはバスケットボールだった。
「・・ごめんなさい…!ごめんなさい…!」
「萌香!?どうしたの!?」
「ひっ…!」
 桃井の声にもおびえるだけ。
 ダンッ!
 壁に他のボールがぶつかった。
 その跳ね返ったボールが萌香のほうへ飛んできた。
「うわああああああッ!!」
 萌香は力任せにボールをたたきつけると、体育館から走って行ってしまった。
「萌香!?」
 桃井もつられて萌香を追いかける。
「わりーわりー。けがねえか?」
 きまり悪そうな声がかけられる。
 どうやらボールの主は3年生だった模様。
 しかし、残された6人はそんなことどうでもよかった。
 萌香の足元にあったボールを青峰が拾い上げると、真顔で赤司に問い詰めた。



      ・・・・・・・・・・・・・・・
「あいつ…。なんでバスケあんなに嫌いなんだ?」
「・・・・。」
 知られざる過去が、動き出す。