二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.126 )
- 日時: 2012/08/27 18:04
- 名前: 黎 (ID: 6Bgu9cRk)
———今度は違う夢だ———
母さんと父さんと私でピクニックに言ってる夢。
・・今はもうかなう夢ではないが。
あの時はすごく仲が良かったなあ・・・。
母さんはもうやめちゃったけど、かっこいい科学者で、父さんは・・・。
あれ…思い出せない…なんだっけ?
忘れちゃったのか?
『おとーさーん!おかーさーん!早く早く〜!』
『もう…・ッたら…。いそいじゃ駄目よー!』
『はは。いいじゃないか。子供らしい。』
…母さん。なんていったの…!?
『気を付けるのよールカーッ!』
『征十郎君も待ってるよー。』
違うよ母さん・・・。
私は萌香だよ・・・。
第2章 消えたパンドラの箱
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ッはあッ!」
萌香はがばっとベッドの上から起き上がった。
体は汗でびっしょりだった。
「…やっぱりおかしい!」
萌香は急いで着替えると、勢いよくリビングに降りて行った。
「母さん!」
「どうしたの萌香?血相変えて。」
いつも通りの笑顔の萌香の母に萌香は声を荒げた。
「ルカってだれなんだ!?」
萌香はバン!と思い切り机をたたく。
「…どうしちゃったの萌香?そんな子知らないわよ?」
笑顔で返す萌香の母。
萌香はその言葉で一気に我に返った。
そうだ。
これはあくまで自分の夢の話だ。
母さんが知るはずもない——!
「…ごめん母さん。変な夢みちゃってて・・。」
「…いいのよ。気にしてないわ。それより早く学校に行くしたくしてらっしゃい。」
萌香は「…うん。」と頷くと、また二回に上がって行った。
「…やっぱりあの人が言ってた通り・・・記憶が戻ってきてるのね・・・。」
萌香の母は悲しそうにポケットの中から何か取り出した。
それは、母子手帳だった。
そこに、萌香の名前は書かれていなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
萌香は学校の帰り道ちょうど緑間とあったので、一緒にかえることになった。
「…萌香。どうしたんだ。さっきから様子がおかしいのだよ。」
緑間が心配そうに萌香の顔を覗き込む。
「ああ…!ごめん真太郎。大丈夫だ。」
「そうか?」
萌香は、笑って走り去った。
こんなおかしいこと誰にも話せない。
そんな思いしか渦巻かなかった。
緑間が呼びかけていたような気がするが、ふりまくことはできなかった。
「…萌香。なんだか会うのも久しぶりな気がするな。」
「…征十郎。」
萌香は交差点で赤司と会った。
「あの時、ケータイでなかったな。」
「…あれ征十郎のか!?…ごめん。」
「…何か事情でもあったんだろ。」
わが幼馴染は何でもオミトオシのようです。
意を決して萌香は、
「…なあ征十郎。…小さいころ、ルカってコと会わなかったか?」
「…お前しか知らないよ。」
その答えに萌香のもやもやはどこかへ吹っ飛んだ。
—やっぱり私の杞憂だったんだ…!—
萌香はそのことをうれしく思い、笑顔で
「…そうか!ありがとう!」
「変な奴だな。」
と赤司はふっと笑った。
このまま終わればいい———